地域の身近な問題を掘り下げて取材しています
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拠点・奈良県奈良市 運営者・浅野善一
外来種植樹は生態系影響
野鳥集まる緑地公園 ―12―
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2012年8月27日
↑エゴノキの実をくわえるヤマガラ=2010年9月、生駒市俵口町の生駒山麓公園
↑樹林内でさえずるキビタキ=2009年9月、同所
↑生駒山麓公園から生駒山(左後方)を望む=2012年8月25日、同所

 夏休みも終わりに近づき残暑が続く8月下旬。各地の緑地公園には、まだまだ多くの人々が訪れている。中でも生駒山山腹にある生駒山麓公園は、野球やサッカーのできる多目的広場をはじめ、テニスコート、屋内プールなどのスポーツ施設、また、フィールドアスレチックやバーベキュー設備のある野外活動センターなど、レジャー施設が充実していることから、連日にぎわいを見せている。

 広大な敷地の公園内にはコナラやサクラ、イチョウなどの樹木が多く、池や人工のせせらぎなどの水場もあるため、さまざまな野鳥たちを観察することができる。例えば大型木製遊具近くにあるエゴノキには、たわわに実った木の実を求めヤマガラがやって来る。

 ヤマガラは体長約14センチ。スズメと同じ大きさの野鳥で全国各地の山地や丘陵地、市街地の公園などに生息する留鳥だ。色はくちばしが黒く、頭部はのどと目から頭上にかけては黒色で、額とほおは淡黄色だ。背面は肩の部分が赤褐色でそれ以外は灰色。腹部は赤褐色の人なつこい鳥だ。夏の終わりから秋にかけて木の実や植物の種子などを好んで食べる。

 ヤマガラはエゴノキに次々とやってきて、木の実をくちばしでちぎると飛び立って近くの木に止まり、皮をむいて食べたり、木の隙間や地面に穴を開け貯蔵したりする。

 生駒山麓公園で観察されるヤマガラ以外の野鳥を紹介すると、例えば夏鳥のキビタキは、体長約14センチで頭部から背面が黒色。顔面および腰と腹部などが鮮やかな黄色で、鳴き声が美しい。このほか、ヤマガラの仲間のシジュウカラ、小型のキツツキのコゲラ、さらに、メジロ、エナガ、ヒヨドリ、キジバトなど約30種類が観察される。

 生駒山麓公園はコナラやクヌギなどの広葉樹が生育し、雑木林は間伐がなされ十分に管理が行き届いているが、宿泊施設の周辺に植栽する樹木や街路樹では、外来種のメタセコイアやタイワンフウなどが植えられている。

 山林を切り開き大規模な開発を行う緑地公園は建設の際、駐車場や路面をコンクリートやアスファルトにするため環境が大きく変わってしまう。公園内の手すりや散策道の階段に木を使用することも大切だが、日本固有の植物を保全する▽周囲の生態系に影響を与えないなどの配慮から、今後建設される緑地公園には外来種を植えない▽現在全国の緑地公園にある外来植物は全て速やかに撤去する―ことも環境を守るために必要ではないかと私は考えるのだが。

 (よな・しょうぞう=野鳥写真家、生駒市在住)=毎月第2、4月曜に更新

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