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拠点・奈良県奈良市 運営者・浅野善一

石張り舗装、完成4カ月ではがれる

地下駅、電車振動が原因の可能性も

近鉄奈良駅前行基広場の県工事 過去に同事例

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2010年7月29日
石張り舗装のはがれるなどした部分。段差ができている。粘着テープで押さえ、覆ってある=奈良市の近鉄奈良駅前行基広場
 奈良市の玄関口、近鉄奈良駅前行基広場で県が実施した石張り舗装の一部が完成からわずか4カ月ではがれ、補修を迫られていることが29日までに分かった。過去にも市が実施した石張り舗装がはがれたことがあり、アスファルト舗装に切り替えたいきさつがある。原因は特定されていないが、広場下は地下駅舎のため空洞になっており、電車の発着の振動が伝わりやすいという指摘もある。県はこうした環境も踏まえて設計したとしているが、広場を管理する市の担当課はこの工法に反対する意見を伝えていた。
 県や市によると、石張り舗装は行基広場の噴水部分などを除く380平方bで実施。長さ60センチ、幅30センチ、厚さ6センチの御影石の板を敷き詰めた。工費は1200万円。今年3月19日に完成した。開催中の平城遷都1300年祭で観光客を迎えるのに備え、隣接する国道369号の歩道の舗装と一体的に行った。このうち広場部分は、管理者の市が県に工事を委託する形で行われた。石張り舗装にする前は市が実施したアスファルトによるカラー舗装で、摩耗してはげるなどしていた。
 市が石張り舗装がはがれているのを知ったのは6月14日。場所は広場の駅ビル寄りの所を南北に通る排水溝(長さ約11メートル、幅約20センチ)の西側に接する部分。以前からある排水溝の位置に合わせるため、石板を正規の大きさで使えず、幅5センチに切って張っている。はがれた部分や浮き上がった部分の段差は最大で3センチほどあり、粘着テープを張ったり、注意を促す障害物を置くなどして応急処置をしている。記者が現場で取材中にもつまづく人がおり、安全上、問題を生じている。
 市観光交流課によると、過去にも市が石張り舗装を実施したことがある。その際、あちこちで石がはがれた。広場の下は地下駅舎のため空洞。市は電車の発着の振動が原因と推定し、2001年5月、アスファルト舗装に切り替えた。同課は過去のこうした経験を踏まえ、県に対し、「石張り舗装はやめた方がいい」と意見を伝えた。
 一方、県道路管理課によると、振動などを想定して石は厚みのあるものを採用したという。「はがれているのは石板を小さく切って使った部分。予期していなかった」としている。
 行基広場は近鉄奈良駅を利用する観光客や周辺の商店街を利用する市民らの通行が多い。直接、工事を担当する県奈良土木事務所は「修理法は検討中。原因を調査し、8月の盆までには工事を実施したい」と話している。(浅野善一)
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