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拠点・奈良県奈良市 運営者・浅野善一

昭和初めの派出所 修理終え観光案内所に

奈良きたまち 7月1日に開所

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2012年6月25日 浅野善一
修理を終え、観光案内所に生まれ変わる旧鍋屋巡査派出所=2012年6月24日、奈良市半田横町

 奈良市半田横町にある昭和初めの洋風建築、旧鍋屋巡査派出所が保存、活用のための修理を終えた。色あせていた建物は、当初の姿を取り戻した。7月1日午前10時から開所式があり、市きたまち鍋屋観光案内所に生まれ変わる。

 建物は木造平屋建てで、本体と付属棟を合わせて広さ約28平方メートル。本体内部は執務室と宿直室に分かれている。鍋屋巡査派出所は1908年、現在地の南約50メートルに設置された。現在の建物は28年、移転に伴って建て替えられたものとみられているが、明治期の巡査派出所の意匠をとどめているという。派出所は73年までに廃止され、同年から2004年までは奈良署鍋屋連絡所として使われた。住民には「鍋屋の交番」として親しまれてきた。

 連絡所閉鎖後、住民らでつくる「鍋屋連絡所の保存・活用と“奈良きたまち”のまちづくりを考える会」(八木冨造会長)が活動を展開、市は土地、建物を取得するなどし、老朽化していた建物を修理にすることにした。

 修理では調査結果をもとに、屋根以外は当初の姿に戻した。屋根は確認ができた昭和30年代の姿にした。修理前と同様、波型鉄板をふき替えた。柱や土台は腐食した部分を取り替えた。モルタルの外壁は薄い桜色に、内壁はしっくい風の塗装を施した。正面の飾り破風や箱樋(はことい)は緑色の塗装に戻した。飾り破風の上には、もともとあった円すい形の棟飾りを据えた。費用は約800万円だった。

 観光案内所の運営は「考える会」が無償で受託した。周辺には町家の町並みのほか、近代建築の奈良女子大学旧本館や東大寺転害門などの史跡がある。同会の会員や同会が募ったボランティア合わせて約60人が「駐在さん」として交代で常駐し、観光客らに対応する。

 同会は、施設が奈良きたまちの活性化や教育研究のために、また観光の拠点として、皆さんに大いに活用してもらえることを願っている、としている。

 開所時間は午前10時から午後4時まで。定休日は祝日を除く水曜。電話0742(23)1928。

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