荒井知事、県民の意見聞く期間設ける
大屋根「事前の説明欠いた」
近鉄奈良駅前の行基広場に県が大屋根を計画している問題について、荒井正吾知事は28日の記者会見で、県民の意見を聞くための期間を設けると表明した。その理由として県民への事前の説明を欠いた点を挙げた。
大屋根をめぐっては、今月9日、設計の入札の公告で計画の存在が明らかになった。古都奈良の玄関口の景観に影響することや、県民が事前に計画を知る機会がなかったことから、県民の間から反対意見や県の事業の進め方に対する批判が出た。県民の声を受けて、県に対応をただす県議も現れた。
こうした中、県は21日、「敷地内の地下埋設物について精査の必要が生じた」として、突然、入札を中止。一方で、県民らの有志グループが23日、計画の再検討などを求める要望書を県に提出した。
県道路・交通環境課によると、荒井知事は県民の意見を聞く必要があり、そのための期間を少し設けるとしたという。方法は近く決める。ホームページで県の案を示して意見を寄せてもらう方法や、同課の職員が行基広場で直接、県民に案を示して意見を聞く方法などが考えられるという。
要望書を提出した「LOVE! NARA!」の大八木恵子発起人代表は「要望書への回答をもらっていないので正式なコメントは出せないが、事実であれば県民の声が届いたということでうれしい」と話している。(浅野善一)
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