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拠点・奈良県大和郡山市 運営者・浅野善一

中止含め検討 大和中央道の未整備区間

県立奈良病院の移転予定地など

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2011年9月1日
大和郡山市城町の大和中央道。この先は奈良市宝来町まで未整備で、県立奈良病院の移転予定地もある
 県立奈良病院移転予定地の奈良市六条山地区を含む大和中央道の未整備区間(奈良市宝来町―大和郡山市城町、約3.1キロ)の計画について、県は中止も含めて検討を進めていることを明らかにした。県は、2009年の広域幹線道路の見直しの中ですでに、同区間の必要性の有無を検討することを決めていたが、病院の移転であらためて成り行きに関心が寄せられていた
 県新奈良病院建設室などに取材した。
 09年の見直しでは、同区間について交通量減少の予測などから当初計画の4車線での整備は行わず、2車線以下の生活道路として必要性の有無を検討するとしていた。
 県は5月23日から6月10日まで、新県立奈良病院計画に対する意見募集を実施。この中に、新病院へのアクセス道路として同区間の整備を求める意見があった。これに対し県は、このほど公表した意見募集結果で「2車線で整備するか、あるいは整備しないかについて、新病院計画や奈良・大和郡山両市のまちづくり計画を踏まえた上で、両市と調整を進めている」と回答した。
 また、新病院へのアクセスの検討は同区間が未整備であることを前提に行い、救急搬送について現在と同程度の対応が可能と考えていることも説明した。
 未整備区間のルートのうち病院移転予定地内については、敷地内の東寄り部分を南北300メートル余りにわたり縦断しているとみられる。同予定地は当初、県住宅供給公社が分譲住宅の販売を目的に買収した山林だが、1998年、バブル崩壊で計画を断念している。
 大和中央道は、奈良盆地北部を南北に縦貫する幹線として、66年までに都市計画決定され、県などが整備を進めてきた。奈良市押熊町と大和郡山市額田部南町の間14.3キロのうち、これまでに9.6キロが完成または事業着手している。(浅野善一)
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