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「パチンコ店だめ」 友楽跡地の売却先当時の提示条件 元社長・谷井さん明かす 昨年1月に閉館した奈良市・三条通りの映画館シネマデプト友楽を経営していた友楽の元社長谷井勇夫さん(72)は、跡地を売却する際、不動産仲介業者に提示した条件が「パチンコ店はだめ。信用できるところに」だったことを、ニュース「奈良の声」の取材に対し明らかにした。跡地では現在、三条通りで初めてとなるマンションが計画されている。
シネマデプト友楽は、同じ三条通りに角振町の本館と角振新屋町の別館「イースト」の2館があった。別館跡地は京阪電鉄不動産(大阪市)に、本館跡地は清水建設に売却した。分譲マンションが計画されているのは別館跡地の方。一方、本館跡地の使途は明らかになっていない。 売却先探しは旧知の不動産仲介業者に依頼した。複数の業者から購入の申し出があったという。大阪市のアウトドア用品会社は本館、別館両跡地の購入を希望したが、「提示価格が低く」、売買は成立しなかったという。 谷井さんは映画館閉館の際、新聞の取材に答えて「三条通り、古都奈良にふさわしい活用をする人があればありがたい」と語っていた。跡地がマンションとなることについて感想を尋ねると、「京阪電鉄不動産が跡地を何に使うか、当初は知らなかった。1階には店舗が入ると聞いている」と話した。 また、閉館に至った経緯についても「閉館は残念だった。この2年前には3億円をかけてリニューアルしたばかり。これからもやっていこうと考えていた。しかし、がんが見つかり、そのときは治るか治らないか分からなかった。跡を継ぐ者もない。映画人口は増えておらず、大手の進出で小さな業者はのみ込まれる。にっちもさっちも行かなくなってからでは遅い」と話した。(浅野善一) |
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