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拠点・奈良県奈良市 運営者・浅野善一

奈良・平城宮跡 ツバメのねぐら、最大2万羽 野鳥の会奈良支部が観察

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2013年3月16日 浅野詠子
平城宮跡のねぐら上空のツバメ=日本野鳥の会奈良支部会報「いかる」140号(2013年1月1日発行)から

 国営公園化に伴い、国土交通省が建物の復元整備などを進めている奈良県奈良市佐紀町の平城宮跡(特別史跡)で、日本野鳥の会奈良支部(川瀬浩支部長)が昨年、アシ原で鈴なりになって夜を過ごす「ツバメの集団ねぐら」を観察したところ、最大で1日約2万羽が確認されていたことが分かった。

 アシ原をねぐらにするのは、子育てが終わった成鳥や、独り立ちした若鳥。同支部のメンバーが7月23日から10月4日の間、ほぼ毎日観察した。7月下旬には約1万5000羽が見られ、最も多い2万羽を観察したのは8月初旬と中旬の盆過ぎ、9月初旬で計7日あった(同支部ホームページ「タカ渡り速報」の「2012ツバメねぐら入り、ツバメねぐら立ち 平城宮跡(記録)速報」に詳細)。

 同支部は今年1月に発行した会報「いかる」140号に観察記を掲載し、2万羽が「ねぐら入り」したときは、10階建てほどのビルの高さの空間に、ツバメたちが密度高く旋回していたと報告。9月28日には7羽、29日はいなくなり、ツバメたちはフィリピンやマレーシアへ渡っていったという。

 観察によると、平城宮跡のアシ原をツバメとオオヨシキリが共有している時期があり、ヒクイナがやって来るほか、冬鳥も利用するという。「一見何でもない草地や何も切り取られていない大きな空、これらも重要な価値がある」と観察者は訴える。

 生物相が豊かな平城宮跡への思いを、メンバーの上山義之さんは同会報に寄稿しており、「復元工事が始まっているが、建物と舗装された広場になっては花も鳥も虫も育ちません」と訴え、湿地帯と草原を広く残すよう訴えている。

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