2014年5月7日 浅野善一

奈良県:奈良町の観光案内板、JR京終駅にも 「南の玄関口」と設置の市

JR京終駅前に奈良市が設置した「ならまち観光案内図」=2014年5月7日、奈良市南京終町

 奈良市の町家など歴史的な町並みが残る奈良町の観光案内板が、同市南京終町のJR京終駅前にお目見えした。市が奈良町の9カ所に設置した「ならまち観光案内図」のうちの一つ。小さな無人駅だが奈良町観光の南の玄関口と位置付けた。

 案内板は縦1.2メートル、横2.4メートル。同駅を基点に奈良町都市景観形成地区とその周辺を範囲とした観光案内図を表示している。主な見所も10カ所を選んで、写真と4カ国語の解説で紹介。半分は、駅周辺にあるものを、奈良町への導入部に当たるということで取り上げている。うち一つは1898年の駅開業時に建てられた木造駅舎そのもの。

 市奈良町にぎわい課によると、「ならまち観光案内図」は奈良町を周遊する観光客の利便性を高めるのが狙い。同駅前以外では奈良町都市景観形成地区に設置した。一部、完成していない所もあるが設置費用は627万円という。

 奈良町観光では近鉄奈良駅などを利用する人が多く、同課によると、京終駅の乗客数は1日当たり600人前後。

 駅近くで町屋ゲストハウスならまちを営む安西俊樹さん(64)は「駅の前が変則の4差路になっていて道に迷う観光客が多かった。地元にとって案内板はあって当然だった」という。安西さんは2012年に地元の人たちと駅周辺の町歩き地図を発行するなど、地域の活性化に取り組んでいて、「京終の価値、これまでの活動が認められたようでうれしい。人の流れができることを期待している」と話している。

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