河合・広陵 馬見丘陵公園HPに野鳥の情報追加 多様な環境、種類豊富 地元愛好者団体が観察記録を提供
馬見丘陵公園のホームページに掲載された公園で見られる野鳥の写真
野鳥の情報をホームページに提供している「馬見鳥記録の会」の竹下栄さん=2020年10月30日、県営馬見丘陵公園
奈良県河合、広陵両町にまたがる県営馬見丘陵公園のホームページにこのほど、公園で見られる野鳥の情報が追加された。同公園には森、草地、ため池の水辺など多様な自然環境がそろっていて、いろいろな野鳥を見ることができるという。
同公園は広さ56.2ヘクタール。1991年4月に開園した。馬見古墳群の範囲と重なっていて、公園内、周辺に多数の古墳がある。公園の近隣で進む大規模な宅地開発から自然や古墳群を保全することを目指して設置された。
ホームページ掲載のきっかけは、地元の野鳥愛好者でつくる「馬見鳥記録の会」(約30人)の会長・竹下栄さん(72)=河合町在住=から、公園を管理する県中和公園事務所への提案。公園では従来も野鳥教室を開くなどしてきたが、ホームページは花だよりなど花壇に関する情報が中心。野鳥に関しては公園のパンフレットの隅に記載が少しあるだけだった。
掲載情報は同会が提供している。前年1年間に見られた主な野鳥約60種類の月別の観察記録は、ヤマガラなど一年中見られる留鳥、キビタキなどの夏鳥、ツグミなどの冬鳥、ルリビタキなど里で越冬する漂鳥、コガモなど水辺の鳥が一覧になっている。見られる時期に分けて主な野鳥の写真も載せた。お薦めの野鳥観察コースも紹介している。
同会は2年前から、公園で見られる野鳥を克明に記録している。竹下さんが、公園で野鳥を観察している会員からデータを集め、日報、旬報、鳥の種別日報に整理している。公園で1年間に見られる野鳥は約110種類に上るという。このほか、何年かに一度見られる約40種類を合わせると150種類になる。
野鳥という視点で見た場合の馬見丘陵公園の特徴について、竹下さんは「森、草地、ため池の水辺がそろっていて、短い距離でいろんな種類の鳥を見られる。トイレも各所に整備されていて、長い時間、トイレの心配をせずに歩ける」と話す。
「馬見丘陵公園の野鳥」のアドレスはhttp://www.pref.nara.jp/55824.htm