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近鉄 大屋根同意、奈良市の了解が条件県に示すも 市は「是非言う権利ない」 県が近鉄奈良駅敷地の行基広場に計画している大屋根に対し、近鉄(大阪市)が同意する条件の一つとして、広場を管理する奈良市の了解を挙げていることが、同社への取材で分かった。ただ、市は「広場は借りているだけで、大屋根の是非を言う権利はない」との立場だ。
県道路・交通環境課によると、県は大屋根を建設するに当たって、近鉄に対し、ことし8月22日付で、事前協議の文書を提出した。これに対する同社の文書による回答が、9月2日付で県にあった。 同社秘書広報部によると、回答は大屋根に同意する条件の主なものの一つとして、市の了解を挙げた。他には、駅ビルや地下構造物に影響を与えないことなどを示した。 市観光振興課によると、市が広場について管理上、行っているのは、市民らが街頭活動などで広場を使用する際の許可と、行基噴水など市が設置した施設の維持管理。広場への施設の設置については、市に許認可の権限はないとする。 広場は同駅の地下化に伴い、1970年、当時の鍵田忠三郎市長の強い希望でできたもので、近鉄は駅敷地の一部使用を認める覚え書きを、市と交わしている。覚え書きは、市に対し、行基噴水などのほかは一切設置しないこととしている。 県道路・交通環境課は「広場の表面の管理者は奈良市。大屋根の必要性や設置計画について説明し、市の了解を得たいと考えている。現在、担当の市観光振興課と詰めている」としている。 近鉄秘書広報部は、大屋根に対し県内に反対の声があることについては、「県が計画しているもので、県が関係先と調整して、進めるものと考えている。最終的な設置の是非については、県の調整によるものと考えている」としている。(浅野善一) |
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