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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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浅野善一

落ち葉出るままに 紅葉のケヤキ並木、住民刈り込み望まず 奈良市道「登美いこいの道」

「登美いこいの道」のケヤキ並木の紅葉。歩道にはたくさんの落ち葉=2013年11月14日、奈良市北登美ケ丘5丁目

「登美いこいの道」のケヤキ並木の紅葉。歩道にはたくさんの落ち葉=2013年11月14日、奈良市北登美ケ丘5丁目

 奈良市の登美ケ丘地域の市道「登美いこいの道」は、ケヤキ並木の紅葉が美しい。市による剪定(せんてい)の際、住民が枝の刈り込みを望まないためだ。やっかいものにされることが多い落ち葉も、ここでは出るままに受け入れられている。

 「いこいの道」は、新興住宅地が広がる同地域の東西の主要道路で、区間は同市押熊町の県道奈良精華線交差点から同市北登美ケ丘1丁目の市立登美ケ丘北中学校前交差点までの約2キロ。並木は2車線道路の両側の歩道それぞれにある。

 沿道の自治会によると、ケヤキは植えてから25年ぐらいたつという。一時、剪定の際は坊主の状態にしたこともあったが、住民からせっかくの紅葉だから楽しみたいという声が出て、自然な樹形を維持する剪定に戻してもらったという。

 落ち葉の季節になると、市内のあちこちで電柱のようになった街路樹が見られる。市道路維持課によると、同市道の街路樹で坊主の状態にしないのはまれで、「いこいの道」のケヤキ並木はその一つという。

 沿道の自治会長の1人は「気が付けば掃除をすることもあるが、落ち葉を踏んで歩くのも風情がある。この季節しか味わえない」と話す。住民の男性は「住民の評判は良い。市長がここを市の街路樹の手本にしていきたいと考えていると聞いた」とした。同地域では11月から1月までの間、住民が集めた落ち葉を市が月に1度、回収に来るという。

 ただ、「いこいの道」から外れた住宅地内の狭い通りのケヤキ並木や葉の大きな別の種類の街路樹は、坊主の状態にする剪定が行われている。【関連記事へ】

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