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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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浅野善一

コインパーキング前の一方通行守らず 入庫時、利用者の一部 近鉄郡山駅前 「奈良の声」指摘で入り口案内表示を改良

進入禁止の標識を越えてコインパーキングに入庫する車。左上の案内板には矢印が表示されている=2024年4月8日、大和郡山市南郡山町(車をぼかしています)

進入禁止の標識を越えてコインパーキングに入庫する車。左上の案内板には矢印が表示されている=2024年4月8日、大和郡山市南郡山町(車をぼかしています)

 奈良県大和郡山市南郡山町の近鉄郡山駅前に最近オープンしたコインパーキングを巡り、交通安全上の問題が起きた。利用者の一部が入庫の際、入り口前の道路の一方通行を守っていなかった。「奈良の声」記者が確認した。同駅前は人通りが多く、歩行者の安全にも関わる。記者が駐車場を所有する不動産業者に指摘したところ、業者は入り口の案内表示を改良した。

 同パーキングがあるのは、バスターミナルがある駅前ロータリーの前。閉鎖された銀行支店のビルを撤去した跡地に設けられた。記者が確認したところ駐車台数は44台(一部は軽自動車用)。敷地は、地図上で計測すると約1300平方メートルの広さがある。

 問題が起きた背景には、パーキングはロータリーに面しているが、ロータリーからは入庫できないという事情がある。当該の入り口前の道路はロータリーからパーキングの入り口に通じているが、道幅が狭くロータリー側に向かう一方通行になっている。パーキングを利用するにはロータリーに進入せず、一方通行の起点側に回る必要がある。

 これに対し、一方通行を守らずロータリー側から入庫する利用者がいた。パーキングの入り口は、ロータリーと入り口前の道路の合流地点にある進入禁止の標識を越えてすぐの所にある。また、パーキングに空きがあるかどうかを表示する入り口の案内板には、業者による改良が行われるまで、ロータリー側から見て入庫が可能と誤認させる恐れのある矢印表示があった。

 記者は4月6日の夕方20分ほどの間に複数台、8日正午ごろ1時間ほどの間に複数台、進入禁止の標識を越えてパーキングに入庫する車を確認した。

矢印の表示がなくなったコインパーキング入り口の案内板(左上)=2024年4月11日、大和郡山市南郡山町(料金表示板の一部をぼかしています)

矢印の表示がなくなったコインパーキング入り口の案内板(左上)=2024年4月11日、大和郡山市南郡山町(料金表示板の一部をぼかしています)

 不動産業者は4月11日、「奈良の声」の取材に対し「現地を確認して対策としてできることがあるかどうかを考えたい」とした。翌12日、記者が現場を確認したところ、入り口の案内板のロータリー側から見えた誤認の恐れのある矢印表示がなくなっていた。

 近鉄郡山駅周辺は古くからの市街地で道幅が狭く一方通行が多い。一方でスーパーなどが入る商業ビルや商店街があり、商業施設が集まっている。 続報へ

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