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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一
浅野善一

はがれた部分やり直す 県「目地モルタルの膨張が原因か」 近鉄奈良駅前行基広場の石張り舗装

石板がはがれ、工事をやり直した行基広場の石張り舗装

石板がはがれ、工事をやり直した行基広場の石張り舗装(排水溝の左側)=2010年7月2日、奈良市東向中町

 奈良市東向中町の近鉄奈良駅前行基広場で県が実施した石張り舗装の一部が完成からわずか4カ月ではがれた問題で、県は2日までに同部分の工事をやり直した。

 石張り舗装は今年3月19日に完成、6月14日にはがれているのが確認された。広場を南北に通る長さ約11メートルの排水溝の西側に面した部分で、敷き詰めた御影石の板(長辺60センチ、短辺30センチ、厚さ2センチ)が浮き上がり、最大で3センチほどの段差ができた。通行人がつまずく恐れがあり、安全上、問題となった。このため県は先月初め、仮の補修を行っていた。

 県は原因について、目地のモルタルが気温の上昇で膨張し、石板を押し上げたと推測。やり直しの工事では、排水溝から3列分の石板を張り替え、3列目の境界に膨張の緩衝となるよう、柔軟性のある目地材を詰めるなどした。

 費用は当初に工事を請け負った業者が負担したが、県は「業者のミスではない」としている。

 石板がはがれた部分は同駅の地下駅舎の天井に当たる。同広場では、過去にも市が実施した石張り舗装がはがれたことがあり、市は電車の発着の振動が原因と推測、アスファルト舗装に切り替えた。

 工事を担当した県奈良土木事務所は「電車の振動が影響しているかどうかは分からない」としている。

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