2014年5月15日 浅野善一

奈良県:奈良・旧都跡村役場、市が修理保存費用の試算着手 建て替えと比較

 奈良市が近代和風建築として貴重とされる旧都跡村役場(同市四条大路5丁目)を取り壊し、地域ふれあい会館に建て替える計画をしている問題で、市は15日までに、修理保存した場合の費用の試算に着手した。建て替えた場合の費用と比較する。取り壊しを問う報道や日本建築家協会近畿支部奈良地域会の保存を求める市への要望書などに対し、市は説明責任を求められた格好だ。

 市地域活動推進課によると、地域ふれあい会館に建て替えた場合の費用は8300万円という。計画では8月に取り壊しに着手し、11月に着工、来年4月の完成を目指している。建物は軽量鉄骨造り平屋建てで、広さ280平方メートル。

 一方、保存した場合は、雨漏りや外壁の劣化、耐震性などの問題に対する工事が必要になる。また、旧議事堂の屋根の一部が道路に張り出しているほか、旧庁舎の一部も道路拡幅計画の新しい境界線に掛かっているため、両建物の曳(ひ)き家工事が必要になるという。

 同課は「現状のまま修理保存した場合、建て替えより高くなるという概算はあるが、会議室の広さの確保や事務室の設置など、地域ふれあい会館に対し地元が求めている点を満たした状態で、正確に試算し、きちんと検証しておきたい」としている。

 建築家協会の要望書は「部分的修理で克服できる問題であり、耐震性向上の問題も近年の建築の学術的進展で比較的容易に補強が可能と推察する」としている。

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