ニュース「奈良の声」のロゴ

地域の身近な問題を掘り下げて取材しています

Loading

発行者/奈良市・浅野善一
浅野善一

天理・柳本飛行場跡の説明板撤去で学習会 「朝鮮人労働者強制連行」で最近の聞き取り報告

天理市の柳本飛行場跡の説明板撤去問題を考える学習会で報告する稲葉耕一さん

天理市の柳本飛行場跡の説明板撤去問題を考える学習会で報告する稲葉耕一さん=2015年9月1日、同市守目堂町の市男女共同参画プラザ

 奈良県天理市内の太平洋戦争中の軍事施設、柳本飛行場跡に市が設置していた説明板が撤去された問題を考える学習会(市憲法を生かす会主催)が1日、同市守目堂町の市男女共同参画プラザで開かれた。飛行場建設の際にあったとされる朝鮮人労働者の強制連行などの証言の聞き取りに取り組んでいる市民団体「いのちと平和を考える会」会長の稲葉耕一さん(72)が、最近の調査結果などについて報告した。

 市が1995年、同市遠田町の公園内に設置した柳本飛行場跡の説明板には、教員を中心とした市民団体の聞き取り調査などを踏まえて、朝鮮人労働者の強制連行や朝鮮人女性の慰安所設置があったとする記述があった。しかし、市は2014年4月、「強制性については議論があり、説明板を設置しておくと、市の公式見解と誤解される」との理由で撤去した。

 稲葉さんは、こうした説明板を「公が立てることは当時、画期的なことだった」と述べ、撤去後、再設置を求めて、市への申し入れや署名集め、学習会などの運動が起きていることを紹介した。

 最近の聞き取りでは、飛行場建設の勤労奉仕で動員された男性から証言を得たとした。当時、旧制郡山中学の生徒だった男性は、労働者が上官とみられる人物にむちで打たれたり、腕立て伏せをさせられたりする虐待現場を目撃したという。稲葉さんが男性に、飛行場建設における朝鮮人労働者の強制連行について説明すると、男性は「今にして思えばあれは朝鮮人労働者だったのだろう」と述懐したという。

 参加者との意見交換では、市内の年配の男性は、説明板撤去に対し議会はなぜもっと声を上げないのかと憤った。男性は「子供のころ飛行場跡周辺には在日朝鮮人がたくさん住んでいた。市議は親から聞いて飛行場建設のことは知っているはずなのに」と話した。 

読者の声

comments powered by Disqus