ニュース「奈良の声」のロゴ

地域の埋もれた問題に光を当てる取材と報道


第5回「奈良の声」読者会の報告

浅野善一

議員による議場でのスマホ撮影、禁止に向け協議 奈良市議会、会議規則で定め懲罰可能に 居眠り動画のSNS投稿問題受け

議員による会議中の撮影行為の禁止に向け協議した奈良市議会議会運営委員会=2026年11月4日、同市二条大路南1丁目の同市役所、浅野善一撮影

議員による会議中の撮影行為の禁止に向け協議した奈良市議会議会運営委員会=2026年11月4日、同市二条大路南1丁目の同市役所、浅野善一撮影

 「元迷惑系YouTuber」を名乗る奈良市議会議員が今年9月の定例会本会議で、居眠りしていた議員をスマートフォンで撮影、SNSに投稿してさらすという行為に及んだが、市議会は11月4日、この問題を受けて、議員による会議中の撮影行為の禁止に向け協議を始めた。

 撮影行為があったのは9月10日の定例会一般質問の質疑応答の最中。へずまりゅう議員(無所属)は、答弁台で発言中の市部長の前を横切って、1人の議員の元に赴き、スマートフォンで撮影。「寝ちゃだめですよ。税金泥棒ですよ」と議員に話しかける音声が入った動画を「X」に投稿した。

 会議中に立ち歩いてスマートフォンで撮影する行為は、現在でも市議会会議規則や「会議中における情報通信機器の使用基準」(申し合わせ)に反するが、撮影行為そのものを禁止する規定はない。

 このため八尾俊宏議長は、会議中に他の議員を撮影する行為は議事運営に影響を与える可能性や撮影された議員との間でトラブルに発展する恐れがあるとして、撮影禁止の規定を新たに設けることについて協議するよう議会運営委員会(道端孝治委員長、10人)に諮問した。委員会は議会の各会派の議員で構成されている。

 11月4日の協議では、撮影禁止の規定について正副委員長案が示された。案によると、市議会会議規則の「規律」の章に「議員は、会議中は、撮影、録音または録画をしてはならない」との規定を追加する。市議会の本会議と各委員会の会議に適用する。会議規則で定めることで撮影行為を制止する根拠ができ、違反すれば地方自治法に基づいて議決により懲罰を科することができるとした。

 改正の時期については、当初示された案では来年3月定例会からの適用が想定されていた。これに対し、時期を早め、次の12月定例会からの適用を求める意見があり、同定例会に間に合うよう議会に改正案を提出、議決を目指すことで一致した。この日は正副委員長案をいったん各会派に持ち帰ることとした。各会派から提出された意見を基に修正案を作り、11月18日の議会運営委員会で改正案を決定することを確認した。

 議員の居眠りへの対応については、9月30日の議会運営委員会で、居眠りは厳に慎むとともに、それと思われる行為が発見された際は正副委員長が様子を確認にいくこととした。

筆者情報

居眠りの議員にスマホ向け「税金泥棒」、SNSで動画さらす 「元迷惑系YouTuber」名乗る奈良市議、会議中に決まり守らず撮影

奈良市議会議場=同市二条大路南1丁目、浅野善一撮影

読者の声