ごみの無許可保管、再開見られず設備も撤去 奈良市、指導の廃棄物収集業者の監視続ける 報道から半年

積み替えが目的とみられるごみの保管が行われていた倉庫の入り口=2026年6月、奈良市内
奈良市の廃棄物収集運搬業者が、積み替えが目的とみられるごみの保管を無許可で市内の同社施設で続け、市から繰り返し行政指導を受けていたことが「奈良の声」の報道で明るみになって半年余り。取材がきっかけとなり、施設からごみは撤去されたが、市廃棄物対策課によると、その後も再開の様子は見られず、設備類も撤去された状態になっている。
この業者は、県内では大和郡山市、天理市それぞれから一般廃棄物収集運搬業の許可、県から産業廃棄物収集運搬業などの許可を受け、事業所が排出するごみを収集。施設には一般廃棄物と産業廃棄物の両方が持ち込まれているものとみられていた。ただ、施設があった奈良市については、2024年9月に自ら一般廃棄物収集運搬業の許可を返上していた上、その許可内容にごみの積み替え保管は含まれていなかった。県の産業廃棄物収集運搬業許可にも積み替え保管は含まれていなかった。
当時は、施設の倉庫入り口からあふれ出したごみやパッカー車などによるごみの積み下ろし作業が道路から見えた。許可なくごみを保管すれば不法投棄になるが、それが半ば公然と行われている状態だった。奈良市の行政指導は、今年初めの取材の段階で少なくとも4年前には行われていた。業者が指導に従ってごみを撤去するのは一時的で、問題の解消には至らなかった。
「奈良の声」は施設前での張り込み取材やパッカー車の追跡取材により、倉庫内にたくさんのごみが積み上げられている状況やパッカー車が収集してきたごみを降ろすところ、ここでごみを積み込んだパッカー車が隣の天理市のごみ焼却施設にごみを持ち込むところを確認した。一般廃棄物は発生した市町村で処理しなければならない。業者の代表者に話を聞き、今年の3月26日付で記事を掲載した。
奈良市廃棄物対策課によると、施設倉庫に持ち込まれていたごみの大部分が撤去されていることを確認したのは記事掲載日前日の3月25日。5月15日には倉庫内に残されていた事務所設備なども撤去されていることを確認した。直近の10月27日の確認でも倉庫にごみが保管されているような様子は見られなかったという。業者は倉庫の賃貸契約を解除する意向も示しているという。
「奈良の声」が10月30日に現場を確認したところ、施設正面出入り口の開閉式の囲いの隙間から、倉庫の事務所扉に「閉鎖」と書いた張り紙があるのが見えた。パッカー車などの駐車場として使われていた施設前の土地の柵にも新しい契約者を募集する案内が掲示してあった。
「問題は解消されたという認識か」との「奈良の声」の質問に市廃棄物対策課長は「引き続き監視は必要。パトロールの重点箇所になる」と述べた。
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- 浅野善一
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