奈良市は、市役所庁舎の主要出入り口2カ所に設置していた灰皿のうち、1カ所の灰皿を撤去した。庁舎内が禁煙のため、来庁者に吸い殻を捨ててもらうため設置していたものだが、そこで喫煙する人がいて、出入り口を利用する市民らの受動喫煙を招いていた。
同市役所は敷地内全面禁煙ではないことから、敷地内の一角に喫煙コーナーを設け、さらに吸い殻の投げ捨て防止のため、市役所正面の中央棟出入り口の外と駐車場に面した北棟出入り口の外に灰皿を設置していた。
撤去したのは北棟出入り口の灰皿。これまでも受動喫煙対策として、灰皿の設置場所を出入り口から数メートル離した上、灰皿が吸い殻捨てのためのもので、別に喫煙コーナーがあることを案内する掲示をしていたが、そこで喫煙する人が少なくなく、出入りする市民から「煙が気になる」との声が寄せられていた。
撤去は今月4日。市管財課によると、6日時点で喫煙者などから不満の声はないという。仮に吸い殻の投げ捨てが増えた場合は、新たな対策を考える。
市役所へは車で訪れる人が多く、北棟出入り口の利用者が多い。中央棟出入り口の灰皿も様子を見ながら、支障がなければ撤去したいという。