地域の身近な問題を掘り下げて取材しています
拠点・奈良県大和郡山市 運営者・浅野善一

大屋根 実物大の柱立て、通行の障害訴え

行基広場 反対市民らが実験

メール
2012年10月8日 浅野善一
反対市民らが行基広場に立てた大屋根の実物大の柱の模型。通行の障害になることを訴えた=2012年10月6日、奈良市の近鉄奈良駅前

 奈良県が奈良市の近鉄奈良駅前行基広場に設置するガラスの大屋根に反対する人たちが、実物大の柱の模型を広場の実際に柱が立つ位置に立てる実験を行い、屋根が設置されれば柱が通行の障害になることを市民らに訴えた。

 ならまち通信社(松永洋介代表)と共産党県議団の共催で行った。

 県の計画では、屋根は広さ560平方メートルの広場のほぼ全体を覆う。屋根を支える柱は6本あり、柱の直径は70センチ。3本は壁に面した広場の端に立つが、残る3本は広場の比較的中央に近い位置に立つ。

 実験では、広場の中央に一番近い1本の位置を選んで、高さ2メートルの模型を立てた。実施したのは10月6日土曜の午後で、市民や観光客らは人混みだけでなく、柱も避けて歩かなければならなかった。

 併せて行った大屋根の必要性を問うシール投票では約100人が投票したが、「いる」「分からない」「いらない」の選択肢に対し、パネルの「いる」の欄にシールを貼った人は約1割で、約9割の人は「いらない」に投じた。

 「いらない」を選んだ市内の女性は「広々とした感じがなくなる。駅ビルの屋根もある。ちょっと先に行けば屋根はなくなる。大阪の延長みたいで奈良という感じがなくなる」と話した。

ご寄付のお願い
 ニュース「奈良の声」は、市民の皆さんの目となり、身近な問題を掘り下げる取材に努めています。活動へのご支援をお願いいたします。
 振込先は次の二つがあります。
ニュース「奈良の声」をフォロー
  Facebook
当サイトについて
 当局からの発表に依存しなくても伝えられるニュースがあります。そうした考えのもと当サイトを開設しました。(2010年5月12日)