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奈良県:奈良市、犬猫殺処分車の処分を検討、県への委託で不要に
2013年8月30日 浅野善一
奈良市保健所の車庫に待機している移動式処分装置を積んだトラック=2011年4月、同市三条本町(ナンバーは消しています)
奈良市保健所が、車に犬猫の殺処分装置を積んだ移動式処分装置の処分を検討している。ことし4月、殺処分を県桜井保健所動物愛護センターに委託し、装置が不要になったためだ。
炭酸ガスを使って殺処分を行う装置を、トラックの荷台部分に積んだもので、2008年、4777万円5000円で購入された。市保健所は11年4月、同市西木辻町から現在の三条本町に新築移転したが、近隣住民が施設内での殺処分に抵抗したため、移動式の殺処分は継続された。
市保健所生活衛生課は不要になった処分装置について、「今後、市として使う予定はない。資産価値があるものであり、どう処分するか検討中」とする。売却処分する場合、市の条例は、2000万円以上の値段が付く動産について、市議会の議決が必要としている。提案の時期は、次の12月定例議会が考えられるという。
ただ、同課によると、移動式処分装置を必要とする特殊な事情のある自治体はなく、大抵は自前で処分施設を持っているといい、装置が使われる見込みがなければ、トラックを除いて廃棄の可能性もあるとした。
移動しながら犬猫の殺処分を行う方法に対しては、動物愛護に反すると批判の声もある。処分装置の使用に反対している人は「奈良市は、装置がまた動物の殺処分に使われることのないようにしてほしい」としている。
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