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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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浅野善一

奈良公園高畑町裁判所跡地に県が整備の日本庭園、5月24日開園 無料で公開

開園に向けて整備が進む日本庭園。通りから塀越しに見る。奥に茶室など、左は交流・飲食施設=2020年4月10日、奈良市高畑町

開園に向けて整備が進む日本庭園。通りから塀越しに見る。奥に茶室など、左は交流・飲食施設=2020年4月10日、奈良市高畑町

県議会2月定例会建設委員会で配布された高畑町裁判所跡地整備の説明資料の一部

県議会2月定例会建設委員会で配布された高畑町裁判所跡地整備の説明資料の一部

 奈良県が県立都市公園「奈良公園」の高畑町裁判所跡地に、高級宿泊施設の誘致と併せて整備している日本庭園が5月24日に開園する。県は、一般公開する同庭園こそが同跡地保存管理・活用事業の「主役」と強調し、利用者が限られる高級宿泊施設への「都市公園の目的に反する」との批判に反論している。

 県が先月10日の県議会2月定例会建設委員会で示した資料によると、庭園の名称は「瑜伽山(ゆうがやま)園地(旧山口氏南都別邸庭園)」。入園料は無料とし、開園時間は午前9時~午後10時。

 同跡地活用事業では、同市高畑町の広さ1万3000平方メートルの県有地の南半分に、富裕層を狙った高級宿泊施設を誘致、北半分に庭園を整備する。北半分の一角には、宿泊施設の運営者と同じ民間事業者が運営する交流・飲食施設も設けられる。

 庭園は、明治から大正にかけて同所に別邸を構えていた大阪の財閥、山口家の日本庭園の遺構を生かして、復元整備する。浮見堂で知られる鷺池に隣接している。同時に建設が進む宿泊施設「ふふ奈良」と交流・飲食施設は6月5日の開業予定。

 県は宿泊施設と交流・飲食施設について、「庭園の復元を主役に、その両脇に景観に調和した建物をつくる」と、2017年7月の地元説明会で説明。高級宿泊施設が都市公園の自由な利用を妨げるものではないということを強調している。【続報へ】

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