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拠点・奈良県奈良市 運営者・浅野善一

奈良県、開示文書改変 記入漏れ書き加える

平城宮跡国営公園化検討業務 発注の起案

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2012年12月29日 浅野善一
記入漏れの日付(左側文書の下方と右側文書の上方)を書き加える改変が行われていた県奈良土木事務所の開示文書の写し(一部修正を加えています)

 奈良県が記者の請求を受け開示した文書の一部が改変されていたことが、県への取材で29日までに分かった。県奈良土木事務所が2007年度に平城宮跡の国営公園化に向けた検討業務を業者に発注するために作成した起案文書2件で、いずれも起案日、決裁日、施行日のすべてが記入漏れとなっていたが、開示に当たって日付を書き加え、当初の原本とは異なる写しを交付した。

 一部の写しの日付が直接ボールペンで書き込まれているなど不審な点があったため、同事務所に説明を求めたところ明らかにした。日付は推測だった。請求者が気付かなければ、起案文書の不備は表に出なかった。情報公開制度の形骸化につながる行為だ。

 2件は、業者に見積もり合わせのための見積書の提出を依頼することについて決裁を求める文書と、決定した業者と随意契約を締結することについて決裁を求める文書。

 同事務所によると、この業務を担当する課の課長が開示手続きの過程で、日付が記入漏れとなっていることに気付き、課長の判断で日付を書き加えたという。

 開示された見積書提出依頼に関する文書の起案日、決裁日、施行日は順に07年5月7日、8日、8日となっていた。こちらは原本に日付を書き加え、それを複写したものを交付した。一方、随意契約締結に関する文書の起案日、決裁日、施行日は順に6月11日、12日、13日となっていた。こちらは日付を書き加える前の原本を複写したものに直接ボールペンで日付を書き加え、交付した。

 各日付は前後の手続きや関連書類の日付から推測したという。課長は日付を書き加えた理由について「開示するにあたって文書をきちんと整えなければと考えた」とした。

 起案文書のこれらの日付は、文書の作成者が起案、決裁、施行のそれぞれの時点で記入することになっている。課長がそれぞれの文書を作成した当時の職員2人に日付の記入漏れについて確認したが、「記憶がない」との返事だったという。

 同事務所の山岡伸幸次長は「請求者から指摘されるまで、課長が日付を書き加えたことは分からなかった。課長に悪意はなかったが、そのまま開示するのが本当。情報公開制度の意味が周知されていなかった」とし、書き加えは組織的ではなく、記入漏れを隠ぺいする意図もなかったことを強調している。

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