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発行者/奈良市・浅野善一
浅野善一

県内戦争遺跡の写真展 桜井の西田さん掘り起こし記録 奈良で12月20日まで

県内に残る戦争遺跡の写真展

県内に残る戦争遺跡の写真展。手前は、開戦前、アメリカから親善を目的に贈られた「友情の人形」。本県には4体が現存するという=2015年12月15日、奈良市上三条町のアートスペース上三條

 奈良県内の戦争遺跡を掘り起こし、写真で記録を続けている桜井市阿部、西田敦さん(52)の写真展「明日への記憶~奈良・終わりなき戦後」が15日、奈良市上三条町のギャラリー「アートスペース上三條」で始まった。入場無料。12月20日まで。(終了しました)

 西田さんは、風景写真の撮影で訪れた山や田んぼで出会ったお年寄りから、太平洋戦争中の体験などを聞かされることが少なくなかった。会社勤めの傍ら、2004年、お年寄りの証言などを頼りに、県内に残る戦争の跡の撮影を始めた。撮影した写真は写真展や写真集で公開してきた。

 今回の写真展については、ギャラリーのオーナーから、戦後70年の企画として開催したいと要請を受けた。県内への空襲などは知らない人も多いといい、オーナーは伝えなければとの思いに駆られたという。

 展示は「満州」「疎開」「資源・産業・交通」「出征・慰霊」「軍」「空襲」「学校」「戦後」の8つのテーマに分けた。写真は、大阪市の国民学校の子供たちが疎開先の奈良市内の旅館で撮った記念写真や、空襲で焼け焦げた跡が残る奈良市内の民家の軒下など57点。

 写真展は戦争体験者の話を聞く機会にもなっていて、1935年生まれという来場者の男性は「よく掘り起こしてくれた」と涙し、男性からは次の撮影の参考になる話も聞けたという。西田さんは「いずれ体験者はいなくなる。写真の役割は大きい」と話した。

 開場は午前10時から午後6時まで。また、19日は午後2時から、同ギャラリーのカフェで、朗読グループ「れもん」などによる朗読会がある。谷川俊太郎さんの「子どもたちの遺言」など4作品を朗読する。入場無料。いずれも問い合わせは同ギャラリー、電話0742(23)0114。

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