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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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ジャーナリスト浅野詠子

奈良県域水道一体化構想 民営化しない方針 知事、基本計画への明示に意欲

県域水道一体化の主水源、大滝ダム。現在、県営御所浄水場の水源で、大和郡山市も水道供給量の半分を受水する=2021年9月、奈良県川上村

県域水道一体化の主水源、大滝ダム。現在、県営御所浄水場の水源で、大和郡山市も水道供給量の半分を受水する=2021年9月、奈良県川上村

 荒井正吾奈良県知事は10月26日の定例会見で、県域水道一体化構想の受け皿となる企業団(一部事務組合、2025年度事業開始予定)を民営化しない方針 既報 を改めて述べ、「基本計画の中で民営化しないということを明言するのも一つの方式と検討している」と計画への明示に意欲を示した。

 2019年施行の改正水道法が公共施設運営権方式(コンセッション方式)による水道民営化に道を開いた。

 荒井知事は「県域水道一体化は、施設の老朽化対策が柱。民営化する意味が薄くなっている。民営化するには企業団を構成する団体全員の合意が必要でこれからもない」と述べた。

 県水道局県域水道一体化準備室よると、基本計画案は11月中に策定し、第5回県広域水道企業団設立準備協議会で論議する。

 「奈良の声」は会見への参加を認められなかったため、同日公開の録画を確認した。

大和郡山市長、臨時市会で「市議会と市民の理解を得ながら対応」

 奈良市が離脱し、新たな枠組みづくりが迫られている県域水道一体化構想を巡り、関係市町村の中で唯一、覚書を締結しなかった大和郡山市と県との協議が注目される中、上田清市長は10月26日の臨時市議会で、県との協議が始まることを報告した。

 県が「市の意見を聞きつつ調整を進める」との方針を示していることに対し、上田市長は「重く受けとめている」と述べた。持ち寄り資産の平準化と地下水の自己水源確保を柱とする市の要望については、昨年8月5日付で県に提出していることにも触れた。

 上田市長は「本市は企業団設立準備協議会のオブザーバーという立場であり、また当然のことながら市議会および市民の理解を得ながら対応する必要があるので、一定の期間が必要だ」と述べた。 関連記事へ

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