独立行政法人の情報公開法に基づき、記者が本年2月、神奈川県横須賀市の国立病院機構・久里浜医療センターに対し行った心神喪失者等医療観察法病棟の外部評価会議会議録の開示請求が3カ月余り、放置されていたことが分かった。
同センターによると、開示請求を受理した5日前に外部評価会議が開かれ、会議録は3月上旬に作成されたが、担当者が請求の事務処理を忘れていた。職務上必要な情報公開管理簿への記載もしていなかった。
医療観察法関連の公文書をめぐっては、東京都目黒区の国立病院機構本部が約1年間にわたり事務処理を行わず、放置していたことなどが判明。このため記者は先月、同本部に対し、各地の国立病院で類似の事例が起きていないか調査するよう、要請していた。
調査の結果、今月3日、久里浜医療センターのミスが確認された。同センターは「今後は管理簿のダブルチェックをするなど再発防止策を講じる」と話している。
同法の原則では請求があった日から1カ月以内に開示・不開示の決定を行う義務があり、30日間の延長ができるが、書名による通知が必要。医療観察法病棟の外部評価会議は、厚生労働省の通知により、大和郡山市の国立病院機構・やまと精神医療センターなど全国の関係医療機関が、運営方針の透明性の確保を目的に外部の弁護士、研究者らを交え開いている。