浅野善一
県庁横の市道 歩道消え、誘導看板 立ち並ぶ風景出現
新たに設置された防止柵の誘導看板。その後ろにある縦長の看板は当初に設置されたもの。歩道は男性が歩いている所にあった。右は奈良県庁=2015年7月24日、奈良市登大路町
新たに設置された防止柵の誘導看板と、歩道がなくなった市道を歩く人たち=2015年7月24日、奈良市登大路町
奈良県庁横の奈良市道で県が車道を拡幅し、それに伴い市道から歩道が消えて約5カ月。代わって現れたのは迂回(うかい)路への誘導看板が立ち並ぶ風景だ。
車道拡幅は、県が県庁隣に整備する観光バスターミナル「登大路ターミナル」を利用するバスの通行を円滑にするため。歩道は、市道の片側に100メートル余りにわたってあった。工事はことし3月下旬に完了した。
県は歩道撤去に伴い、歩行者については、市道に面している県文化会館広場の通路に誘導することにした。県は当初、歩道があった所などに誘導看板4枚を設置した。しかし、歩道がなくなり危険になった市道を歩く人は絶えなかった。県は6月16日、看板を5枚追加した。さらに7月、歩行者の車道への進入を防ぐ防止柵を5つ設置、それぞれに看板を付けた。看板は当初の3倍以上の14枚になった。
誘導看板があちこちに立った現在も、歩道がなくなった市道を歩く人は少なくなく、安全上の問題は解決していない。