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地域の身近な問題を掘り下げて取材しています

発行者/奈良市・浅野善一

古写真でたどる奈良の歴史風景~これまでの掲載記事から

奈良市生活保護・通院交通費訴訟、原告の橋本さん死去 判決確定を見届け 市は交通費支給の考え

 生活保護・通院交通費支給を巡って奈良市を相手取り起こした訴訟の原告橋本重之さんが4月11日未明、死去した。病気療養中だった。83歳だった。市に交通費支給を命じた判決が10日に確定したのを見届けてのことだった。橋本さんの代理人弁護士が12日、明らかにした。市は「奈良の声」の取材に対し、本人が亡くなっても交通費は支給する考えであることを言明した。(2018年4月12日)

奈良市控訴せず 生活保護・通院交通費の遡及支給命じる判決

 生活保護の通院交通費を巡り、奈良市が周知を怠ったために支給を受けられなかったとして、市内の男性が市に対し、過去にさかのぼって支給を申請し却下された問題に関し、この男性が市を相手取り、却下処分の取り消しなどを求めた訴訟で、奈良地裁が市に過去5年分の交通費10万5790円の支給を決定するよう命じた判決について、市は控訴を見送った。(2018年4月11日)

大滝ダム建設中のパンフ、「74万人が洪水からまぬがれる」に疑問 昨秋の台風21号で下流域に甚大な浸水被害

治水効果について「74万人が洪水からまぬがれる」と説明=旧建設省近畿地方建設局大滝ダム工事事務所発行の「日本一の多雨地帯 大台ケ原の雨を受けとめる大滝ダム」から

 昨年10月に発生した大型の台風21号の豪雨により、奈良・和歌山両県を流れる紀の川流域(奈良県内の名称は吉野川)では、347世帯が床上浸水の被害に見舞われ、国土交通省近畿地方整備局は関係自治体と浸水対策検討会を開くなど対応に追われている。国は上流の奈良県川上村に大滝ダムを築造し、本体のコンクリートを打設する前、一般向けの解説パンフレットで「伊勢湾台風がまたやってきたとしても約74万人が洪水からまぬがれるようにするため建設する」と治水効果を宣伝していた。(2018年4月8日)

奈良市公園、閉鎖したまま20年 4億5300万円で用地買収も

入り口が施錠されて利用者のいない下三条町東街区公園で満開となった桜=2018年4月2日、奈良市下三条町

 マンション建設に反対する住民の要望を受け、奈良市が1991年、風致地区や景観形成地区のいずれにも該当しない同市下三条町の民有地1051平方メートルを4億5300万円で買い上げた後、造成した公園が放火事件を機に閉鎖され、20年近くたった今も利用されないままになっている。市の関与がなければ、固定資産税などの税収が入っていた一般の土地であり、財政が受けた損害は大きいといえそうだ。(2018年4月4日)

奈良・佐保川の不法投棄防止感知器、桜並木見物の人通るたびに警告音声 市が2016年度に設置

佐保川の川岸の道路に設置された不法投棄防止感知器(左)。桜並木の右が川=2018年4月1日、奈良市八条4丁目

 奈良市八条4丁目の佐保川に市が設置した不法投棄防止感知器が、川岸の桜並木の見物に訪れた人が通るたびに警告音声を発し、落ち着いて花見を楽しめない環境にしてしまっている。(2018年4月2日)

奈良市に生活保護・通院交通費の遡及支給命じる 地裁「申請却下は裁量逸脱」 禁反言の法理適用

判決を受けて記者会見する橋本さんの訴訟代理人の弁護士=2018年3月27日、奈良市内

 生活保護の通院交通費を巡り、奈良市が周知を怠ったために支給を受けられなかったとして、市内の男性が市に対し、過去にさかのぼって支給を申請し却下された問題で、この男性が、市を相手取り、却下処分の取り消しや交通費支給の義務付けを求めた訴訟の判決言い渡しが3月27日、奈良地裁であった。地裁は市の却下処分を取り消し、市に対し、過去5年分の交通費10万5790円の支給を決定するよう命じた。(2018年4月1日)

「奈良の声」の特ダネ 注目〈語〉で読み直す

公文書管理
2012年掲載/県奈良土木事務所が平城宮跡国営公園化検討業務の起案文書開示に当たって、記入漏れの起案日や決済日を書き加え
決裁文書
2013年掲載/奈良市土地開発公社が有力市議から買った土地の価格が、起案・決裁を経て決定した額より1億円高かった
受動喫煙
2013年掲載/旅館、飲食店で接客に当たる従業員の受動喫煙防止を目的とした国の助成制度の利用が奈良県ではゼロ
新県総合医療センター
2011年掲載/県立奈良病院移転予定地の県住宅供給公社所有地の評価額が取得時の3分の1まで下落、評価損は41億8000万円に

少し前の記事

王寺町自治連合会長の選出、総会承認前に町広報紙が「決定」の記事 各世帯に配布

 奈良県王寺町発行の町広報紙「王伸(おうしん)」3月号が、2018年町自治連合会長の選出について、同連合会総会で承認される前に、会長が決定したとする記事を載せ、各世帯に配布されていたことが分かった。(2018年3月7日)

「決まりました」との見出しで総会での承認前に自治連合会長の氏名を掲載した王寺町広報紙「王伸」2018年3月号

奈良のJR京終、復元進む明治駅舎の活用策語り合う 県立大で県民講座

 奈良県奈良市船橋町の県立大学で21日、県民講座「鉄道資源の再活用と新たなまちづくりの可能性~『京終駅舎の再生とまちくづくり』を素材に」があり、市民ら約40人が参加。同駅では、現在も現役の明治の木造駅舎を120年前の開業時の姿に復元する工事が進んでおり、市の担当者や地元住民らがその活用策を語り合った。(2018年2月21日)

JR京終駅舎の活用策について語った市の担当者や地元の人たち=2018年2月21日、奈良市船橋町の奈良県立大学

奈良公園に誘致の高級宿泊施設の客室料金など不開示 公園開放性への影響検証できず 県、記者の請求に

 【視点】奈良県が県立都市公園「奈良公園」に誘致する二つの高級宿泊施設について、記者は県情報公開条例に基づき、県に対し、それぞれの宿泊施設の優先交渉権者が県に提出した事業収支計画の開示を請求した。目的は、高額になるとみられる客室料金を確認するため。(2018年2月18日)

県が開示した吉城園周辺地区事業の宿泊施設の事業収支計画(左)と高畑町裁判所跡地事業の宿泊施設の事業収支計画(右)。平均客室料金など金額を記載する欄はすべて黒く塗りつぶされていた

県域水道一体化策 市町村の地下水利用廃止相次ぐ 巨大ダム依存に課題

 【視点】大滝ダム(川上村)など県内であり余る貯水を主な水源として、奈良県が打ち出す県域水道一体化策に呼応し、地下水を利用(深井戸掘削)した自前の水道を廃止して、県営水道100%に切り替える県内市町村が相次いでいる。(2018年2月4日)

県営水道の主要水源、大滝ダム=2017年6月、奈良県川上村

関西広域)大阪社会運動顕彰塔、取り壊しへ 無名の反戦運動者らの氏名を刻み半世紀 彫刻家浅野孟府が設計

 戦前の思想統制下で弾圧を受けて獄死するなど、労働運動や反戦、人権活動の志半ばで他界した人々ら約1600人の名前を刻み、大阪市中央区の大阪城公園に1970年、建立された大阪社会運動顕彰塔が老朽化のため、2019年10月をめどに取り壊される。(2017年12月30日)

反戦、労働運動の語り部として歩み、取り壊しが計画されている大阪社会運動顕彰塔=大阪市中央区の大阪城公園

関西広域)近代関西人形劇の草分け、彫刻家浅野孟府の人形 滋賀の人形劇図書館が保存へ

 大正期の新興美術運動で活躍した彫刻家浅野孟府(1900~84年)が70年以上前に制作し、大阪府高槻市内の民家で大切に守られていた手遣いの人形が、滋賀県大津市坂本の私設の「人形劇の図書館」=館長潟見英明さん(68)=で保存されることが決まり、このほど同館に搬入された。(2017年12月16日)

彫刻家浅野孟府のこしたらえた人形を手にする潟見英明さん=滋賀県大津市坂本の「人形劇の図書館」

県立奈良公園2カ所に高級宿泊施設 公共空間の利用、経済力の有無が左右 県が富裕層狙い誘致

 【視点】奈良県が奈良市の県立都市公園「奈良公園」内2カ所に、その立地を利用して、富裕層を狙った高級宿泊施設を誘致する。公園施設という位置付けだが、客室料金は高額になるとみられ、利用できるかどうかは経済力があるかどうかに左右されることになる。(2017年12月15日)

知事公舎などがある吉城園周辺地区。左奥に奈良県庁の塔屋が見える=2017年11月8日、奈良市登大路町

強制入院の要件外れる障害者を収容、やまと精神医療センター 裁判所が命令 精神鑑定にぶれ

 裁判所の命令により、刑事責任を問えない傷害容疑の精神障害者らを収容する奈良県大和郡山市小泉町、国立病院機構やまと精神医療センターの医療観察法病棟(33床)に、同法では強制治療の対象にできないはずの広汎性発達障害の人3人と中等度の知的障害者2人が送られていることが分かった。(2017年11月22日)

障害のある人たちの新しい働き方 福祉施設のイメージを変える「Good Job!センター香芝」の試み

 【提携企画「大学生による調査活動 市民メディアと授業をつなぐ」記事】

 2016年7月、奈良県香芝市下田西2丁目にオープンした「Good Job!センター香芝(グッドジョブセンターかしば)」。身体、知的、精神、発達障害のある人たちが働いている。(2017年11月6日)

「Good Job! センター香芝」の内部と、カフェで働くセンター利用者=2017年10月14日、香芝市下田西2丁目(写真はいずれも川上文雄撮影)