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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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浅野善一

手作りのからくりおもちゃ展示 釘宮さんが廃材生かし制作 奈良県・大和郡山の箱本館

手作りのからくりおもちゃと作者の釘宮貞夫さん=2022年9月13日、奈良県大和郡山市紺屋町の箱本館「紺屋」

手作りのからくりおもちゃと作者の釘宮貞夫さん=2022年9月13日、奈良県大和郡山市紺屋町の箱本館「紺屋」

 奈良県大和郡山市紺屋町の市観光施設、箱本館「紺屋」に、廃材を生かした手作りのからくりおもちゃが展示され、来場者を楽しませている。実際におもちゃを動かしながら巧みな仕掛けに触れることができる。

 箱本館は、江戸時代中期の藍染め商の町家を修復したもので、藍染めの道具や市特産の金魚をあしらった美術工芸品を展示している。

 からくりおもちゃは同市在住の釘宮貞夫さん(86)が制作。

 釘宮さんは2001年まで約40年間、NHK大阪放送局にエンジニアとして勤務。退職後、大阪府高齢者大学校の「伝承玩具・工芸科」で1年間、割り箸や紙パックなど廃材を利用したおもちゃ作りを学び、卒業後、子どもや高齢者におもちゃ作りの楽しさを伝える活動に携わってきた。

 また、奈良市が2012年に開設した奈良町からくりおもちゃ館の館員としても活躍した。同館は復元した江戸時代以降のからくりおもちゃを展示しており、釘宮さんは開業当初から4~5年間、来場者におもちゃの遊び方を説明するなどの仕事に従事した。同館や全国の展示施設で見た、からくりおもちゃの仕組みを応用して、自らも制作するようになった。

作ったからくりおもちゃを手にする釘宮さん=2022年9月13日、奈良県大和郡山市紺屋町の箱本館「紺屋」

作ったからくりおもちゃを手にする釘宮さん=2022年9月13日、奈良県大和郡山市紺屋町の箱本館「紺屋」

 箱本館には現在、30点ほどが展示されている。釘宮さんによると、からくりおもちゃは、一つの動力が同時にいろいろな所に伝わる仕掛けが特徴。例えば、回転運動をカムなどで上下や左右の運動に変えて、多様な動きをつくり出す。

 展示作品の一つは、およそ30センチ四方の木の骨組みの中に仕掛けが施され、手でハンドルを回すと、おどけた表情のシルクハットの紳士が首を左右に振ったり、動物を乗せたシーソーが上下したりする。このほかにも、タクトを振る犬の指揮者や万歳をするオリンピックの金メダリストなどがある。

 材料には釘宮さんの近所で伐採された庭木を利用。木の自然な形や温もりを作品の中に生かしている。

 釘宮さんは「実際に触れて遊んでもらわないと面白さは分からない」とからくりおもちゃの楽しみ方を説明する。箱本館を管理している市観光協会によると、入場者は珍しい展示に興味を示しているという。展示の終了時期は、現段階では決めていない。

 同館は入場無料。開館時間は午前9時~午後5時。休館日は月曜(月曜が祝日の場合は火曜)。問い合わせは電話0743-58-5531。

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