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発行者/奈良市・浅野善一
浅野善一

奈良公園に計画のターミナル景観、規模縮小求める意見に 県「屋根、ひさしを考慮」

登大路ターミナル(手前のH字形の建物)の計画案。奥は奈良県庁。右の木立が吉城園に続いている

奈良県が8月7日の奈良公園地区整備検討委員会に示した登大路ターミナル(手前のH字形の建物)の計画案。景観への影響を懸念する意見が出た。奥は県庁。右端の木立が吉城園に続いている

 奈良県が県庁(奈良市)隣の奈良公園の一角に計画している観光関連施設「登大路ターミナル」に対し、県の審議会「奈良公園地区整備検討委員会」(学識経験者ら12人)の中から、景観への影響を懸念して規模の縮小を求める意見が出ていることについて、9月14日の県議会建設常任委員会(岩田国夫委員長)で質疑があった。県は、建物の屋根やひさしを考慮する方法で対応していることを明らかにし、これによりおおむね委員の了解を得ていると説明した。

 太田敦委員(共産)が「検討委員会で大規模な構造物が景観に影響を与えるのではないかとの意見があったか」と質問。中西康博・県知事公室審議官(奈良公園室長)は「どこまでが大規模かどうかは別として、もう少し小さくならないかとの意見があったのは事実。景観を踏まえ、屋根の部分や突き出すひさしの部分について考慮することで、委員の皆さんにおおむね了解をいただいていると認識している」と述べた。

 これに対し、太田委員は「当初、平面だった所にこのような構造物を建てることには景観上どうなのかという疑問を持っている」とした。

 同計画では、県営登大路観光自動車駐車場跡地約9000平方メートルに、観光バスの乗降場や駐機場のほか、3階建ての建物を設ける。建物には飲食・物販店舗、交通管理センター、レクチャーホール、展示施設、屋上庭園を整備する。敷地の3分の2が名勝奈良公園に含まれるため、建設に当たっては文化庁に現状変更の許可を受けなければならない。

 県奈良公園室は、8月7日の第10回奈良公園地区整備検討委員会でターミナルの完成予想図を示した。委員長の増井正哉京都大学大学院人間・環境学研究科教授が景観への影響を懸念して、「周辺でこれだけ長大な建物は他にない。道路を挟んで東側には吉城園(日本庭園)がある。建物のスケールダウン(規模の縮小)が必要では」と注文した。

 建設常任委員会での中西審議官の説明によると、年内に現状変更申請を出せるよう文化庁と協議を進めているという。

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