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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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浅野善一

空き缶・空き瓶の売却益、収集業者から入金へ 業務委託料との相殺改め 大和郡山市、新年度から

 奈良県大和郡山市は、不燃ごみの収集・リサイクルなどを委託している大和郡山市環境事業協同組合が得た空き缶・空き瓶の売却益について、新年度の2021年4月から業務委託料との相殺をやめ、市に入金してもらう方式に改める。15日開かれた市議会3月定例会予算特別委員会(村田俊太郎委員長)で明らかにした。

 売却益を委託料と相殺する方式に対しては、市議会で不明朗さを指摘する意見が出ていた。また、市クリーンセンター清掃センターはこれまでの「奈良の声」の取材に対し、新年度から改める方針を示していた(既報)。

 委員会では、尾口五三委員(共産)が、新年度予算案でごみの収集・リサイクル業務委託料が増額となっていることについて質問した。予算案に計上された同委託料は1億7304万円で、前年度比で1772万円の増額となっている。市クリーンセンターの担当者は「契約内容を見直し、売却益を市に入れていただく。このため委託料は増額となっている」と答えた。

 尾口委員は「透明性が高まる。市民に市への収入を報告できる」と見直しを評価した。

 相殺の中身を巡っては、組合から年度末に缶・瓶の売り上げ報告はあるが、市と組合が契約時に交わしている書類に、委託料と売却益の相殺に関わるものはなかったことが、「奈良の声」のこれまでの取材で分かっており、明朗さを欠いていた。市は、契約時に組合が提示した委託料の見積額が売却益を指し引いたものという認識だった。缶・瓶の2019年度の売り上げは約980万円だった。

 市は1981年度から、随意契約で同組合にこの業務を委託している。 続報へ

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