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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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ジャーナリスト浅野詠子

平群のメガソーラー建設現場を見学 環境への影響、災害懸念する県民有志40人

森林が伐採され、土のうが置かれたメガソーラー建設現場を見学する人たち=2021年11月23日、平群町

森林が伐採され、土のうが置かれたメガソーラー建設現場を見学する人たち=2021年11月23日、平群町

 メガソーラー建設が及ぼす環境への影響、災害に関心を寄せる県民有志約40人が23日、奈良県平群町内の森林が伐採された建設現場の周辺を見学、「豪雨に見舞われると不安」と訴える地元住民の声に耳を傾けた。

 県は森林、ため池、農地の保全などとの連携を目指す大和川流域の総合治水推進条例を2018年に施行したばかり。「業者は防災設備を整えずにメガソーラー開発のため貴重な森林48ヘクタールを伐採してしまった」と、案内をした町民、須藤啓二さん(平群のメガソーラーを考える会代表世話人)は訴えた。

 須藤さんによると、業者が県に提出した開発申請書類には雨水の流下能力に偽りがあり「計画では18%もの急勾配の流下がうたわれているが、実際にはそれほど急な勾配はなく、計画にあるような流下能力は見込めない。こんなものが簡単に許可されていた。指摘を受けた県は工事の停止を命じたが、住民は工事の差し止め訴訟を起こし抵抗している」と解説した。

 メガソーラー計画により水源地への影響が心配される本県山添村の住民、村議らも熱心に視察した。独自の取り組みにより太陽光発電事業の規制強化に乗り出した岩手県遠野市の広報紙を基に参加者が学び合う一幕も。奈良市民は「企業の一方的な論理で地域の共有材、かけがえのない森を略奪しないでほしい。地方自治が試される」と話していた。 関連記事へ

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