奈良県広域水道企業団議会が開会、質問の通告多く再開期日未定 大滝ダム取水制限開始で山下知事「想定外」

奈良県広域水道企業団2月定例会であいさつする企業長の山下知事=2026年2月26日、奈良市登大路町の県議会議場、浅野詠子撮影
全国に先駆けた大型水道統合の受け皿となった奈良県広域水道企業団(企業長・山下真知事、特別地方公共団体)の2月定例会が26日、開会。議長に南満・御所市議、副議長に木口屋修三・三郷町副議長をそれぞれ選出した。
県の水がめ、川上村の大滝ダム(国土交通省)の貯水率が2013年の完成以来最低の6.7%まで低下、同省は同日から10%の取水制限を開始した。企業長の山下知事はこうした事態は「想定外」とし、引き続き経営努力を続ける方針を表明した。
大滝ダムは、昨年4月に事業を開始した県広域水道企業団(県営水道と26市町村営水道を統合)の主要水源。この日、予定されていた一般質問は9人、議案の質疑に2人、計11人の議員が発言の通告をした。
当初は1日の会期だったが、発言する議員が予想外の多さとなり、議会運営委員会は会期を来月31日まで33日間延長することを提案し、了承された。
一般質問などが行われる再開日はいつになるか、まだ決まっていない。統合に参加した26市町村と県の双方が3月定例議会の日程と重なり、調整が長引く見通しも出ている。
ある同企業団議員(市議)は「(所属する)市議会の定例会が終わるまでは企業団議会の再開は難しいように思う。3月下旬にずれ込む可能性もあるのでは」と話す。
国交省によると紀の川水系の大迫、津風呂、新宮川水系の猿谷の各ダムが取水制限を行うのは2005年6月以来。国交省は「今後の降雨次第では、給水制限などにより水道の水が出にくくなるなど、市民生活への影響が出る可能性がある」として節水を呼び掛けている。
県主導の水道統合協議では、参加する市町村の数の多さや給水人口の大きさが話題になった。各市町村議会と県議会から議員を出す決まりがあり、期日の調整のため渇水に関する論議が先送りになるのは皮肉な事態だ。
同企業団は大滝ダムの水を毎秒3.3トン取水できる。26日から下市町新住の取水量を10%カットしている。水道水源として大滝ダムの水が給水されている県内エリアは生駒市など19市町村。
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