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拠点・奈良県大和郡山市 運営者・浅野善一

「行基広場に大屋根は要らない」

奈良の市民ら 県の計画に反対訴えパレード

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2011年11月28日
大屋根反対を訴えパレードする市民ら=2011年11月27日、奈良市の三条通り
 県が奈良市の近鉄奈良駅前行基広場に計画している大屋根に反対する「リレートーク&パレード」が27日、同広場などであった。
 市在住のデザイナー松永洋介さんや作家寮美千子さんが呼び掛けた。デモ行進を行うのは今年8月に続いて2度目で、「まだまだ知られていない大屋根建設計画の周知・問題提起と、県に建設計画再考を促すため」、あらためて企画した。
 市民や県議、市議ら20人余りが参加した。行基広場で行われたリレートークでは、参加者がマイクを手に交代で意見を述べた。「地下駅から広場に出て、青空が広がる。それこそが奈良のもてなし」「文化と自然を守る奈良が青空を見えなくしていいのか」「世論を広げて大屋根に反対していこう」「世論を二分している計画を強引に進めるな」「県南部の台風の被災地にお金を使って」などと、広場の人たちに呼び掛けた。
 パレードでは、目抜き通りの大宮通りや三条通りなど約1.8キロを行進。「行基広場に大屋根は要らない」「青空は奈良の宝」「税金の無駄遣いをやめろ」などとシュプレヒコールを繰り返しながら、市民や観光客に大屋根反対を訴えた。
 県の計画では、大屋根は雨よけを目的に行基広場全体を覆い、観光客や市民の利便性の向上を図るとしている。費用は設計費を含め1億7600万円が見込まれており、現在、実施設計が行われている。着工は来年度の予定。
 県はアンケート結果などを根拠に、概ね計画への理解は得られたとしているが、県民の間には根強い反対意見があり、いまだに計画を知らない人も少なくない。(浅野善一)
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