浅野善一
奈良県庁コンビニの営業問題、「県民に納得してもらえるように」 県会予算委で県
奈良県が県庁内に開設したコンビニエンスストアに対し、奈良市が都市計画法に抵触する恐れがあると指摘している問題が、12日の県議会2月定例会予算審査特別委員会(田中惟允委員長)で取り上げられた。県はこれまでと同様、奈良市との開設前の協議で了解をもらった営業内容に沿っているとの認識を示し、どこに問題があるのか市との間で協議を始めたと答弁した。
共産党の今井光子委員が問題の状況と対処について質問した。中西康博・県知事公室審議官は、奈良市長が昨年の市議会12月定例会で問題視していると答弁したことを受けて、どこに問題があるのか市に協議を申し入れたとした。指摘に対しては、真摯(しんし)に受け止め、県民に納得してもらえるよう問題の落ち着くところを探りたいと述べた。結論については、外に向け公表したいとした。
今井委員は、開発行為を指導監督する立場にある県が法に触れることのないよう注文した。
奈良県庁のコンビニ 県は昨年3月、隣接する奈良公園の観光拠点づくりの一環で、県庁東棟1階に喫茶の機能を併せ持つコンビニを開設した。出店者を公募し、セブン-イレブンが出店した。県庁は奈良市の市街化調整区域にあり、コンビニを開設するには通常、市の開発許可が必要。県は市に対し、それまで県庁地下にあった職員の福利厚生施設の売店を閉鎖して移すものと説明した。このため、市は許可を不要とした。しかし、実際には、土・日曜などの閉庁日は観光客などの利用が圧倒的に多いことから、市は状況が変わったと判断した。