奈良市ならまちセンターの飲食店開業1年たつも、HPの館内案内図が以前の展示コーナーのまま
ならまちセンターのホームページにある館内案内。1階平面図では、1年前に開業した飲食店の部分が以前の「企画展示コーナー」のままになっている。左のメニュー欄には飲食店のバナーがある(2016年5月13日午前の時点)
奈良市が同市東寺林町の市ならまちセンターの「企画展示コーナー」を廃止して誘致した民間の飲食店が開業して1年になるが、同センターのホームページにある館内案内平面図は以前の「企画展示コーナー」のままだったことが13日、分かった。同センターは取材に対し、「見落としていた」と不備を認め、「早急に修正する」とした。
飲食店は昨年5月7日に開業した「cotocoto(コトコト)」。企画展示コーナーは、同センター1階入り口を入ってすぐの所にあった。
同センターのホームページのメニュー欄には、「cotocoto」のバナーがあるが、1階平面図に同店の表示がない上、バナーにも説明がなかった。このため、「cotocoto」が同センター内にある飲食店であることは、バナーをクリックして同店のホームページを開き、所在地を確かめないと分からなかった。
同センターは「奈良の声」の指摘で、13日夕方までに、同店のバナーの脇に「1Fにオープンしたレストラン『コトコト』の情報は」との説明を添えた。平面図は、同日の段階では修正に至らなかった。
市広報紙「奈良しみんだより」の昨年6月号は、「cotocoto」の開店に当たり、「官民連携の取り組みとして同センターにあった展示スペースを民間業者に貸し出してできた、新しい奈良の魅力発信の拠点です。大和野菜や大和牛、地酒など奈良産食材を使ったメニューを提供する飲食スペースや、奈良にゆかりのある人々の物語を通して、地域の魅力を紹介するギャラリースペースを備えています。新しい奈良の魅力を発見しに、ぜひお越しください」と、力がこもったPRをしていた。
市は、市総合財団を同センターの指定管理者とし、施設の管理を委託している。一方、飲食店部分の貸し出しについては、市と「cotocoto」が直接、契約交わしている。同センターによると、センターホームページへの同店バナーの掲載は、同店からの依頼によるものという。
同センターは市の観光地の中心部にあり、市は今月から7月にかけ、新たに建物前の敷地広場を開放的な広場に整備し直すなど、活用に力を入れている。一方で、ホームページの不備には目が行き届いていなかった。指定管理者との意思疎通も課題ではないか。【続報へ】