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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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ジャーナリスト浅野詠子

「他の市町村に真似されたら」 奈良県域水道一体化、大和郡山市の内部留保囲い込みで県 議会提案翌日に呼び出し

 奈良県大和郡山市がことし6月、県が進める県域水道一体化への参加をにらみ、水道事業で貯まった内部留保資金(利益剰余金)の囲い込みを狙って、その一部約28億円を一般会計に移す議案を市議会に上程したことに対し、県水道局幹部が「他の市町村に真似をされたら、県域一体化事業は成り立たない」と、翻意を促していたことが分かった。

 市は地方公営企業法施行令が議決要件として認めている特定目的積立金(浄水場更新)の目的外使用(一般会計の都市基盤整備)を選択したのだった。

 同市上下水道部によると、関係議案を市議会6月定例会に提案した翌日の6月16日、県から呼び出しがあり、上田亮部長ら職員2人が奈良市法蓮町の県水道局に出向いた。

 市は方針を変えず、同月24日、議案は共産と維新を除く賛成多数で可決された。

 一部の新聞が県の意向を報じたことから、9月17日、開会中の市議会9月定例会で、一体化に反対する尾口五三議員(共産)が市の方向を尋ねた。答弁した上田亮部長は「本市で生み出されたものを大切に市民に還元する」と述べ、一般会計に繰り入れた28億円を水道会計に戻す考えはないとした。

 6月の市との面談に青山幸嗣県水道局長と同席した同局業務課の浦山博幸主幹は「県域一体化に向けた市との協議の一環であり、呼び出したのではありません。本年5月に関係市町村との協議で、水道事業の資産はすべて県域一体化に引き継ぐ方向を打ち出した矢先のことだったので、市に事実関係を確認した。資産を引き継ぐことを理解して一体化に参加してほしいと大和郡山市に提案した」と話している。 関連記事へ

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