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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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浅野善一

県域水道一体化「全体最適化から少しずれた」 単独選んだ奈良市長の評、定例会見この1年総括で

県域水道一体化について「全体最適化から少しずれた」と述べた仲川げん奈良市長=2022年12月22日、同市役所

県域水道一体化について「全体最適化から少しずれた」と述べた仲川げん奈良市長=2022年12月22日、同市役所

 仲川げん奈良市長は12月22日の定例会見で、協議が大詰めを迎えた県域水道一体化について、目標とされた全体最適化から「少しずれた」と評した。

 会見でこの1年の総括を求められ、主要な出来事の一つとして県域水道一体化を挙げた。奈良市は「市の水道経営は安定している」などとして一体化には参加せず、単独経営の道を選んでいる。

 仲川市長は「知事を含め県内の首長が集まって、自分の自治体を最優先するのではなく、全体最適を考えてやっていくのは非常に重要」とした。

 一方で、各自治体には個々の状況や経緯があり、利害の調整が課題とした。全資産持ち寄りのルールに反発していた大和郡山市が、市営浄水場1カ所の存続を認められ、一体化への参加を表明したことを例に挙げ、「結果として貯金の取り扱いが問題になった」と指摘。

 これについて「お金は出すがその分の見返りの工事はしてねということで、話がついたというのが簡単な理解だと思っている。そういう意味で部分最適で落ち着いたことになる」との認識を示した。

 その上で「目の前の問題をクリアする上では一つの解決策だが、超長期、中長期で考えたときに全体最適化からは少しずれてしまった」と分析。「抜けている奈良市が横からごちゃごちゃ言うのは失礼な話なので、いいとか悪いとかではなく、そうした部分も引き続き検証していくことが重要」と述べた。 関連記事へ

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