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発行者/奈良市・浅野善一
浅野善一

奈良少年刑務所保存で勉強会、赤煉瓦ネットワークの内藤さん「みんなの力で」

「奈良少年刑務所を宝に思う会」の勉強会で、自作の赤れんが建築応援歌を披露する内藤さん

「奈良少年刑務所を宝に思う会」の勉強会で、話の合間に自作のまちづくり応援歌を披露する内藤さん=2015年8月21日、奈良市手貝町の手貝町会所

 明治のれんが建築、奈良少年刑務所(奈良市般若寺町)の重要文化財指定を目指して活動している「近代の名建築 奈良少年刑務所を宝に思う会」(山下洋輔会長)の第5回勉強会が21日、同市手貝町の手貝町会所で開かれた。明治や大正の赤れんが建築の保存・活用に取り組んでいる赤煉瓦(れんが)ネットワーク事務局長の内藤恒平さん(64)が「みんなで守った赤煉瓦建築」をテーマに講演、全国8カ所の保存運動の成功例を紹介した。

 保存運動の形はさまざまで、旧海軍鎮守府の赤れんがの工場や倉庫が多く残る京都府舞鶴市では、壊して新しくつくるのがまちづくりと考えていた地元のまちづくり研究会が、赤れんが建築を活用することがまちの個性を生かすことになると気付いたことを紹介。建物は赤れんが博物館などになっている。

 また、宮崎県日南市の油津赤レンガ館は、競売に掛けられた赤れんが倉庫を、地元の有志が合名会社をつくり7年掛け費用を積み立てて買い取り、市に寄付したもの。途中、亡くなったメンバーは、遺族が意志を引き継いだと逸話を紹介した。建物は市民利用施設になっているという。

 内藤さんは、赤れんが建築のあるまちのまちづくり応援歌を作っていて、話の合間に自身のギター伴奏で披露した。歌詞には土地の旅情があふれ、まちへの思いがこもっていた。

 内藤さんは参加者に「みんなの知恵で残った全国の建物を紹介した。奈良少年刑務所もみんなで力を合わせ壊されることなく残れば」と呼び掛けた。参加者からの「どうしたら残せるのか」の質問には、地元の人の建物への愛着をどう強めていけるかが大切などとし、奈良少年刑務所については「門の形など楽しそうな建物に見えた。とても他にはない。れんが建築として貴重」と評価した。

 同ネットワークが作成した最新の日本赤煉瓦建築番付は、奈良少年刑務所を西の横綱と位置づけている。【続報へ】

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