ニュース「奈良の声」のロゴ

地域の埋もれた問題に光を当てる取材と報道


浅野善一

「奈良の声」が日隅基金・情報流通促進賞で特別賞 「地域の人々が知るべき情報を丹念に掘り起こす取材」評価

「奈良の声」が掘り起こしたニュースの数々(ウェブサイト画面から)

「奈良の声」が掘り起こしたニュースの数々(ウェブサイト画面から)

 日隅一雄・情報流通促進基金(海渡雄一代表理事)は5月7日、2025年の情報流通促進賞を発表。「奈良の声」の取材報道が特別賞に選ばれた。「地域の人々が知るべき情報を丹念に掘り起こす取材」が評価された。同賞は、公正な情報の流通の促進をし、真の国民主権の実現に貢献している個人や団体を顕彰し、支援を行うことを目的としている。

 同基金は、弁護士・ジャーナリストとして活躍し、2012年に亡くなった日隅氏の理念を基に同年設立された。日隅氏は表現の自由、情報公開、国民主権の促進に生涯を捧げた。

 表彰は今回で13回目。大賞1件(副賞50万円)、奨励賞2件(同30万円)、特別賞3件を選んだ。選考委員は落合恵子氏(作家)、金平茂紀氏(ジャーナリスト)、三木由希子氏(情報公開クリアリングハウス)が務めた。

 「奈良の声」の特別賞については「奈良県内を主な取材範囲として、地域に密着して地域の関心や問題、地域の人々が知るべき情報を取材や情報公開請求を活用して掘り起こしていく取り組みを続けている。地域・地方政治に対する既存の報道メディアの監視の目が後退している現状下、希望となる取り組み」と評価した。

 全受賞者は次の通り。

【大賞】市民によるNHK経営委員会議事録公開を求める裁判闘争活動
【奨励賞】NPO法人「Tansa」による公害「PFOA」報道活動▼木原育子氏による「服罪―無期懲役判決を受けたある男の記録」執筆活動
【特別賞】選挙ウォッチャーちだい氏による、立花隆志氏とN国党の選挙活動に対する評論・執筆・裁判活動▼三浦英之氏による「涙にも国籍はあるのでしょうか 津波で亡くなった外国人をたどって」執筆活動▼ウェブメディア「ニュース『奈良の声』」取材報道活動

 同賞の詳細は同基金ウェブサイトhttps://www.hizumikikin.net/

筆者情報

読者の声