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発行者/奈良市・浅野善一
浅野善一

記者余話)御所市議会予算特別委の傍聴不許可、権限持つ委員長の選任前に決定 市条例が定めた手順踏まず

 奈良県御所市議会が今月4日、6月定例会の予算特別委員会(小松久展委員長、8人)の傍聴を認めなかった問題(7月7日付既報)。市議会は、傍聴の許可、不許可の権限を持つ委員長を選任する前に不許可を決定していた。市議会委員会条例が定めた手順を踏んでいなかった。傍聴希望に対し、丁寧さを欠く対応だ。

 市議会委員会条例は「委員会は、議員のほか、委員長の許可を得た者が傍聴することができる」と定めている。市ホームページでも、「市議会がどのように会議を行っているかを知るために、本会議や委員会を傍聴することができます」「委員会の傍聴は、各委員会の委員長の許可により傍聴できます」と案内している。

 4日は2日間の予算特別委員会の初日。傍聴希望者は記者の私だけだった。午前10時の委員会開始の約30分前、議会事務局に傍聴希望を申し出た。委員会開始の直前、局長から、傍聴は認められないとの回答があった。しかし、この時点で委員長はまだ選任されていなかった。委員長は委員会の冒頭に初めて選任された。

 記者は翌5日、局長に説明を求めた。局長によると、委員会開始前、全委員が控えている部屋で傍聴希望者がいることを伝えた。委員の中から「慎重審議の必要な案件が出てくる可能性がある」との発言があり、局長が「傍聴を認めないということで皆さんよろしいですか」と尋ねたところ、それでよいと返事があったという。このため局長は、委員長が決まっても同じ意見になるだろうと判断したという。

 局長は非を認めた上で、「早いことお断りした方が記者も時間を無駄にすることがない。良かれと思ってしたこと。時間的に委員会の準備もあった」という趣旨の釈明をした。

 地方自治法は「議事公開の原則」をうたっており、「普通地方公共団体の議会の会議は、これを公開する」と定めている。市条例に傍聴の取り扱いについて定めがあれば、それに沿った手順を踏むことが重要だ。住民らに傍聴の機会を保障することにつながる。

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