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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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浅野善一

奈良・大宮橋、桜並木の迫力風景しばらく見られず 佐保川の親水護岸工事で苗木に植え替え

親水護岸工事が進む大宮橋付近の佐保川。両岸にあった桜は伐採され、新たに苗木を植える筒状の植樹升が設置された=2020年3月23日、奈良市

親水護岸工事が進む大宮橋付近の佐保川。両岸にあった桜は伐採され、新たに苗木を植える筒状の植樹升が設置された=2020年3月23日、奈良市

伐採前の大宮橋からの桜並木の迫力ある風景と眺めを楽しむ人たち=2016年4月3日、奈良市

伐採前の大宮橋からの桜並木の迫力ある風景と眺めを楽しむ人たち=2016年4月3日、奈良市

 奈良市の目抜き通り、大宮通り(国道369号)の大宮橋から眺める佐保川の桜並木の迫力ある風景がしばらくの間、見られなくなる。奈良県の親水護岸工事で既存の成木が伐採され、苗木に植え替えられるためだ。

 市内を南北に流れる佐保川には4.5キロにわたって両岸に桜並木が続き、花の季節には市民らが花見や散歩を楽しむ。大宮橋は有数の眺望場所で、橋上に立つと、南側に壮大な桜並木を見渡すことができる。

 県奈良土木事務所によると、工事は、佐保川の大宮橋を挟んで上流側約50メートル、下流側約90メートルの区間で行われる。川岸に階段状のベンチや流れの中へ降りる階段などを設け、流れの中には飛び石を配置する。岸の地面に直接植えられていた桜は伐採し、筒状の植樹升と呼ばれるコンクリート製の大きな器を設置、そこに新しく苗木を植える。

 伐採した桜の成木は22本、新しく植える苗木は10本。木と木の間隔はこれまでとほぼ同じ5、6メートルだが、両岸の計4カ所に川へ降りるための階段を設けるため、その分、植樹できる場所が少なくなり、本数が減った。大宮橋南側の橋に一番近い場所にある桜は、両岸に1本ずつ残した。

 工事は、地域住民や奈良を訪れる人たちに親しまれる河川環境を整備するのが目的で、地元から水に親しめる空間を整備してほしいと要望があったという。事業費は約2億円。来年12月までの完成を目指す。

 同市内の佐保川の桜並木の区間で、同様の親水護岸整備は、市立佐保川小学校の前や同大安寺西小学校の前など、これまでに数カ所で行われている。特に花の季節は、弁当を広げたり、くつろいだりする大勢の人でにぎわう。【関連記事へ】

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