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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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浅野善一

反対相次ぐ、西奈良県民センター跡地の除外 公聴会で市民12人が意見 大渕池公園計画区域変更案

県立大渕池公園計画決定区域変更の公聴会。客席前方が公述を待つ市民=2022年6月17日、奈良市西部会館

県立大渕池公園計画決定区域変更の公聴会。客席前方が公述を待つ市民=2022年6月17日、奈良市西部会館

 奈良市の県立大渕池公園の都市計画決定区域から、公園としての整備に至っていない区域を除外する、計画変更の原案に対し、県が市民の意見を聞く公聴会が17日、市西部会館で開かれた。除外対象には、県が売却を予定している県有地の西奈良県民センター跡地(同市登美ケ丘2丁目)が含まれており、同跡地の除外に反対する意見が相次いだ。

 原案などによると、同公園は1972年に都市計画決定された。決定区域は大渕池と周辺の緑地などを合わせて25万1000平方メートル。このうち約95%が公園として順次整備され、利用されている。

 除外対象となっているのは残る1万6000平方メートルで、うち3000平方メートルが県民センター跡地。このほかは民有地で、現状は住宅地、ため池、宅地開発中の土地など。

 原案は変更理由について、近年の人口減少などの社会情勢を踏まえると、当初の公園の設置目的は現在の供用区域をもって果たされているとする。また、今回、除外対象としている区域では、建物の階数や構造について建築が制限される状態が続いているなどとしている。

 一方、西奈良県民センター跡地を巡っては、廃止されるまで集会施設としてさまざまに住民に利用されてきたことから、「西奈良県民センター跡地利用を考える会」(川島信彦世話人代表)が県に対し、売却中止と防災を兼ねた公共施設の建設を要望するなどしてきた。

 公聴会では、事前に公述を申し出ていた市民12人が順に意見を述べた。全員が県民センター跡地の除外を問題にした。

 1975年から近くに住んでいる男性は「跡地には同じ施設が建てられると思っていた。売却前提の変更は断固反対。大渕池公園は跡地を含めて公園として機能している。跡地を公園として整備することに何の支障もない」などと訴えた。

 元公務員の女性は、変更理由の人口減少について「どこのことを言っているのか。跡地周辺ではマンションや一戸建てが建っている」と反論した。

 跡地の利用について住民を対象にアンケートを実施した女性は「センター廃止でこの地域は公的施設の空白地となっている。駅前開発などで子育て世代が急増しており、子育てしやすいまちづくりのためにも、跡地は大切な公有地。アンケートでは、子供を遊ばせる場所がないという声がとても多かった」などと述べた。

 県は、公聴会で公述人が述べた意見の要旨とそれに対する県の考え方、また、6月4、7日に実施した地元説明会で市民から出た意見の概要を、2カ月後をめどに県ホームページの公園緑地課のページで公開する。

 この後、これらの市民の意見を踏まえて、正式な変更案を作成し公告。2週間の縦覧期間中に市民の意見を受け付ける。一方、奈良市に対しても変更案に対する意見を聞き、市民と市両者の意見を付けて、県都市計画審議会に諮る。

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