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発行者/奈良市・浅野善一
浅野善一

生駒北スポーツセンターグラウンドの夜間使用禁止求め仮処分申し立て 照明の光の害など、住民「受忍限度超える」

生駒北スポーツセンターのグラウンドの夜間使用禁止を求める仮処分申し立てについて記者会見する獅子ケ丘の住民ら(左)

生駒北スポーツセンターのグラウンドの夜間使用禁止を求める仮処分申し立てについて記者会見する獅子ケ丘の住民ら(左)=2016年2月1日、奈良市の奈良弁護士会

 奈良県生駒市高山町の市施設、HOS(ホス)生駒北スポーツセンターのグラウンドの夜間使用に対し、地元の獅子ケ丘自治会が照明による光の害などを訴えている問題で、住民5人が市などを相手に、グラウンドの夜間使用禁止を求める仮処分を、1日までに奈良地裁に申し立てた。

 住民が1日、奈良市の奈良弁護士会で記者会見した。それによると、申し立ては1月13日付で、住民は「昨年9月の夜間使用開始後、自宅での生活が耐えきれないほどの苦痛になっている」と訴え、夜間照明が行われる午後5以降(利用時間は同9時まで)について、グラウンド使用禁止の決定を求めている。

 被害を訴える住民は、同自治会156世帯の中に多数いるが、申し立ては特に被害が大きいという5人が行った。5人の自宅は、道1本を挟んでグラウンドと向き合うか近接している。夜間使用による被害には、グラウンドでの選手らの掛け声や出入りする車の騒音もあるという。

 住民は被害の状況について、光や騒音を遮断するため、雨戸や窓、カーテンを閉めなければならず、夏場に涼風を取り入れることができなくなるなど、それまでの良好な生活が損なわれたとする。これに伴うストレスで体調不良が生じているという。また、夜間、車を出し入れする際に照明のまぶしさで事故を起こす危険があるとする。

 申し立てでは、同センターがスポーツ施設であることや、市内には他にも夜間に利用できる施設があることからすると、住民に不利益を被らせてまで夜間使用を行う必要性はないとする。こうしたことからすると、5人の被害は受忍限度を超えており、グラウンドの夜間使用は人格権の侵害、不法行為に該当すると主張している。

 「獅子ケ丘」は市郊外の山間緑地の中にある新興住宅地。会見で住民の1人は「静かな環境を求めて、不便を承知で移ってきた」と述べて、グラウンドの夜間使用の不当さを強調した。

 市は取材に対し、「顧問弁護士と相談の上、適切に対処したい」との小紫雅史市長のコメントを出した。

 仮処分申し立ては、本訴提起を前に暫定的に決定を求める手続き。住民は、本訴の判決の確定を待っていたのでは、健康に重大な被害が生じる恐れがあるとして、申し立てたに踏み切ったという。

 同スポーツセンターは、企業の福利厚生施設だった体育施設を市が買い取って、昨年3月に開業した。グラウンドに新しく照明装置を設置して、夜間も利用できるようにした。照明装置は東と西に2塔ずつ計4塔あり、高さは14メートル。各塔にLED照明が8灯ずつ付いている。【続報へ】

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