浅野善一
西奈良県民センター跡地「民間への売却考えざるを得ない」 県、奈良市の活用意向無しの回答受け
奈良県は23日、県議会9月定例会総務警察委員会(岩田国夫委員長、9人)で、閉館した奈良市登美ケ丘2丁目の県施設「西奈良県民センター」の跡地について、地元奈良市が県からの照会に対し、活用意向無しと回答したこと(「奈良の声」既報)を受けて、「民間への売却を考えざるを得ない」と表明した。委員からの質問に答えたもの。
同跡地を巡っては、住民有志でつくる「住みよい登美ケ丘をつくる会」(山口功二代表)が県に対し、ホールなどを備えた交流施設の建設を要望している。
小林照代委員(共産)は「つくる会」からの要望をどう検討し、現在の動きはどのようになっているか県に質問した。
尾崎俊之・県ファシリティマネジメント室長は、センターが開設された当時は市になかった公民館なども整備され、市はバランスを考えて回答したものと推察する、と述べた上で、「つくる会」が要望している施設は「市が整備すべきものと考えている」とこれまでの立場に言及、「民間への売却に向けて手続きを進めていかざるを得ないと考えている」と説明した。
小林委員は「検討の経過も含めて、『つくる会』に直接会って話していただく機会をぜひ作っていただきたい」と求めた。尾崎室長は「つくる会」からも面会の希望があり、応じる考えであることを明らかにした上で「答えはそう(民間への売却に)ならざるを得ない」と答えた。 続報へ