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第1回「奈良の声」読者会の報告

浅野善一

奈良県民俗資料保存検討委の非公開「委員会で決定」 知事、当初の説明変えず 県が非公開の原案示したこと明らかになるも

奈良県議会=奈良市登大路町、浅野善一撮影

奈良県議会=奈良市登大路町、浅野善一撮影

 奈良県立民俗博物館が収集した民俗資料の保存の在り方について意見を聞く、県の民俗資料収集・保存方針等検討委員会の会議が非公開となっていることが、10月20日の県議会定例会決算審査特別委員会(松尾勇臣委員長、9人)で取り上げられた。9月の文教くらし委員会で、県から委員会に対し「非公開が妥当」との考え方を示していたことが明らかになったが、山下真知事はこの日、「非公開は委員会で決定」との当初からの説明を変えなかった。

 金山成樹委員(自由民主党・無所属の会)が質問した。同委員は「今回の決算審査特別委員会の部局審査(10月16日)で、県が事前に(検討委員会の)日高(真吾・国立民族学博物館教授)委員長に相談した上で各委員に(非公開での開催を)メールで連絡して異論がないことを確認したという答弁があったが、今までの知事答弁とそごがあるように思う」として、知事に見解をただした。

 これに対し山下知事は「(検討)委員会の開催前に担当課(検討委員会事務局の文化財課)から各委員に対し、冒頭のみ公開として、その後は非公開とするという原案を提示して、それに対し各委員から異論はなかった」と説明、非公開が県の考え方であったことは認めたが、この経緯について「委員会として非公開とする旨を決定したと理解することは自然ではないかと思う」と反論した。

筆者情報

「会議、非公開が妥当」 奈良県から考え方示す 民俗資料保存検討委が「決めた」と説明するも

奈良県庁=奈良市登大路町、浅野善一撮影

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