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第3回「奈良の声」読者会の報告~読者が開く読者の集い

ジャーナリスト浅野詠子

逆転敗訴の知事「判決文読んでから」 4日後の定例会見でも 奈良県、当日、法廷行かず郵送 平群メガソーラー訴訟

知事定例会見で逆転敗訴の感想を述べる山下真知事=2026年6月22日、奈良県庁、浅野詠子撮影

知事定例会見で逆転敗訴の感想を述べる山下真知事=2026年6月22日、奈良県庁、浅野詠子撮影

 奈良県平群町内で建設が進む大規模太陽光発電(メガソーラー)を巡る訴訟の6月18日の控訴審判決で、県の開発許可が取り消され、住民が逆転勝訴した問題。判決から4日後の22日午前の知事定例会見でも山下真知事は判決文が届いてないことを理由に「読んでからコメントしたい」と述べるにとどまった。県担当者は判決当日、大阪高裁の法廷にいなかった。出廷していれば、当日、裁判所から判決文を受け取ることもできた。

 判決で当事者が出廷しないことはあるが、同訴訟では土砂災害や水害発生の恐れなどから、開発に伴う洪水対策の在り方や住民の安全などが争点になっていた。

 「奈良の声」は県森林環境課に「一審判決が覆ることはないと高をくくっていたのではないか」と質問した。同課は「そういう気持ちはなかった。ただ、控訴審は、県勝訴の奈良地裁判決内容と大きく変わらないだろうと予想していた。通常の業務が多忙な中、開廷後、判決の言い渡しが終了するまで10分程度と予想し、大阪まで往復する労力を勘案すると、判決文は郵送で送ってもらうことが妥当と判断した」と話した。

 山下知事は定例会見でコメントを求められたが、「読んでから」とした。しかし、報道陣から再度、感想を求められ「逆転敗訴は予期しないことで、担当課も私も驚いた」と述べた。また「(荒井正吾前知事が許可した)2023年2月の時点では、最近の雨の降り方が必ずしも念頭に置かれていない側面があるかもしれない」とも話した。

 県が同計画に当たって採用した許可基準は1990年に改定されもので、50年に1度の大雨に対応したゴルフ場開発基準(市街化調整区域の宅地造成基準)。これに対し、住民側は、この基準に基づいて10時間の総雨量147ミリに対応した洪水調整池を設置することの問題点について、生駒山観測所の近年の日雨量記録などを基に追及。24時間雨量(恒久施設基準など)で対応するよう主張し「現行基準による洪水調整池では住民の安全は守れない」と訴えていた。

 開発面積は48ヘクタール。判決文によると、現地は標高255メートルから366メートル。住宅地は開発地から約300メートル以内の下流域。

筆者情報

奈良県平群町のメガソーラー開発 高裁判決、県に許可取り消し命じる 逆転勝訴の住民「上告せず安全対策を」と知事に要望書

盛り土が崩落したメガソーラー建設現場=2025年5月25日、奈良県平群町、住民撮影

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