天理・柳本飛行場跡巡る催し11月28日 参加者募集 当時の役割や強制連行の歴史学ぶ
今も残っている柳本飛行場跡のコンクリート製の防空壕。ことし8月6日の飛行場跡を巡る催しのときの様子=2020年8月、天理市内
太平洋戦争末期に建設された、奈良県天理市の大和海軍航空隊大和基地(通称・柳本飛行場)の遺跡を巡る催しが11月28日に行われる。飛行場の当時の役割や平和について考える。
柳本飛行場は本土決戦に備えて建設されたといわれる。同飛行場の歴史の解明に取り組むグループが、建設工事に強制連行された朝鮮人労働者が動員されたことや朝鮮人女性の慰安所があったことを独自に掘り起こしてきた。
主催は「天理・柳本飛行場跡の説明板撤去について考える会」(高野真幸さんら5人の共同代表)。柳本飛行場に関する市の説明板が飛行場跡付近の公園に設置されていたが、市は2014年、強制連行などの記述があることを問題視して撤去。「考える会」は市に説明板の再設置を求めていて、遺跡を巡る催しも活動の一つとして継続的に実施している。
催しの当日は午後1時、同市兵庫町のJR長柄駅に集合。コースは全長約2キロ。滑走路の舗装の一部が残っている場所やコンクリート製の防空壕、海軍施設部の飯場跡の建物など、点在する飛行場の施設跡を歩いて巡り、同3時30分ごろ、同市柳本町のJR柳本駅で解散の予定。
参加無料。事前申し込みが必要で定員20人。申し込み先は「考える会」事務局、電話090-8234-0077。新型コロナウイルスの感染対策としてマスクの着用のほか、発熱のある人には参加を控えてもらうなどの協力を求めている。小雨決行、実施の有無は当日午前8時に判断。 関連記事へ