公共施設への喫煙所再設置に反対 香芝、市民が署名活動やちらし配布へ
香芝市公共施設への喫煙所再設置に反対しようと集まった市民=2022年3月3日、同市藤山1丁目の市ふたかみ文化センター
市役所などの敷地内禁煙を実施している奈良県香芝市で、議会が市公共施設への屋外分煙施設設置を決議した問題を巡り、「喫煙所新設に反対する市民の声」(曽根秀一代表)は3日、同市藤山1丁目の市ふたかみ文化センターで発足式を開いた。市民60人余りが参加、署名活動や反対のちらし配布などに取り組むことを決めた。
曽根代表はあいさつで「市民の小さな声に耳を傾ける議員がどれだけいるか注視している。議員に公開質問状を出す」などと述べ、喫煙所設置に税金を投入することなどを批判した。会場の参加者からは「民主主義から外れている」「選挙でどの議員を選ぶか見極める良い機会になる」「賛同する味方を増やすことが大事」などの発言があった。
福岡憲宏市長に提出する喫煙所再設置反対の署名用紙やちらし1万枚も会場に用意した。
問題の決議があったのは昨年12月17日。眞鍋亜樹議員(無所属)が「健康増進法の適正な運用と更なる増進を求める決議」として提案。受動喫煙防止を理由に、市に対し市施設への屋外分煙施設整備を求める内容で、賛成10、反対5で可決された。
これに対し、「市民の声」は「改正健康増進法の趣旨を尊重するなら受動喫煙を防止する最大の取り組みは喫煙させない環境をつくること」などとして、2月14日、議会に市の公共施設敷地内に喫煙所を新設しないよう求める請願書を提出した。請願は3月14日の市議会3月定例会総務建設委員会で審議される。
一方、この日開かれた定例会本会議では、決議提案者の眞鍋議員が市の受動喫煙防止の取り組みについて質問。市側から「敷地内禁煙は前市長が受動喫煙防止の取り組みとして実施した施策」「市庁舎管理規則に敷地内禁煙は定められていない」などの答弁があった。(下線部分は3月4日に修正しています。修正前は「敷地内禁煙は前市長が実施したもので受動喫煙防止の取り組みには当たらない」と、正反対の記述になっていました。おわびいたします) 続報へ