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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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浅野善一

西奈良県民センター跡地 公園活用前提に無償譲渡申し入れを 住民要望に市「慎重に検討」 市議会で答弁

売却が予定されている西奈良県民センター跡地。センター廃止によって周辺は公共の集会施設の空白地域になっている=2021年8月16日、奈良市登美ケ丘2丁目

売却が予定されている西奈良県民センター跡地。センター廃止によって周辺は公共の集会施設の空白地域になっている=2021年8月16日、奈良市登美ケ丘2丁目

 奈良県が今年度売却を予定している奈良市登美ケ丘2丁目の西奈良県民センター跡地を巡る問題が、15日の同市議会9月定例会一般質問で取り上げられた。

 同跡地を巡っては、住民でつくる「西奈良県民センター跡地利用を考える会」(川島信彦世話人代表)が先月27日、仲川げん市長にあてて要望書を提出している。要望書は、市が公園として活用することを前提に、県に対し跡地の無償譲渡を申し入れるよう求めている。

 一般質問で井上昌弘議員(共産)は市に対し「『考える会』の要望にどう対応するのか」とただした。中原達雄・都市整備部長は「現在慎重に検討している」と答えた。

 「無償譲渡」の話は、「考える会」が先月5日、県公園緑地課と面談した際に出た。跡地は県立大渕池公園の都市計画決定区域に含まれている。同課は15日、「奈良の声」の取材に対し、一般論として県の都市公園を地元自治体が引き続き公園として使用する場合、無償譲渡は可能であると述べ、奈良市から申し出があれば検討することになるとした。

 一方で同課は、跡地部分が都市公園として供用開始に至っていないことに言及、無償譲渡を考える上で課題になるとの認識も示した。

 「考える会」はことし1月、県に3000人の署名を提出、売却中止と防災を兼ねた公共施設の建設を求めているが、県の方針は現在まで変わっていない。一方、奈良市は昨年7月、県から跡地活用の意向について照会を受けたが、「利活用の意向無し」と回答。

 「考える会」は市への要望書で「跡地が民間に売却されてしまったときには、どうすることもできない。現時点においては跡地の売却をストップさせることが緊急の課題と考えた。奈良市の財政が大変困難な状況にあることは承知しているが、公園の維持管理に必要な経費は、建物を建てたりすることに比べれば少ない」と訴えている。 続報へ

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