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4月18日第3回「奈良の声」読者会お知らせ~読者が開く読者の集い

ジャーナリスト浅野詠子

災害時の給水拠点変更、存在しない配水池示す 奈良県大和郡山市が広報紙で誤り

存在しない配水池を新たな給水拠点として示していた「つながり」の記事(赤色の下線部分=「奈良の声」による)

存在しない配水池を新たな給水拠点として示していた「つながり」2026年4月号の記事(赤色の下線部分=「奈良の声」による)

 奈良県大和郡山市の広報紙「つながり」2026年4月号が、災害による断水時に住民が水を受け取る給水拠点が一部変更となることを知らせる記事で、存在しない配水池を新たな拠点として示していたことが分かった。変更は、給水拠点があった旧市営浄水場の一つが県域水道一体化に伴い廃止されたことが理由。市は広報紙のオンライン版で訂正した。

 問題の記事は「令和8年4月1日より北郡山浄水場が廃止となり、新たに郡山第1配水池が追加となります。今後の災害時給水拠点は下記の4カ所です」と記述、地図でその位置を示した。ところが、列記した4カ所の名称の中に追加されたという「郡山第1配水池」はなく、意味が通じない文面になっていた。

 市災害対策課は「奈良の声」記者からの問い合わせで誤りに気付いた。「郡山第1配水池」は誤りで、追加されたのは「大阪口配水池」だった。「大阪口配水池」は列記した4カ所の名称の中にはあった。

 同課によると、同市植槻町の北郡山浄水場(旧市営、水源は地下水)が3月31日に廃止され、浄水場内にあった災害時給水拠点も廃止された。これに伴い同市九条町の大阪口配水池が新たな給水拠点として追加された。

 記事が誤りに至ったのは、県広域水道企業団大和郡山事務所とのやり取りの中で、追加となる災害給水拠点の名称や位置をはっきりと確かめないまま、市販の住宅地図(2018年版)にあった「郡山第1配水池」が一致すると思い込んでしまったためという。掲載前に同事務所に原稿を確認してもらった際、「郡山第1配水池」と記述した2カ所について誤りを指摘され、列記した方は修正したが記事の冒頭の方は漏れてしまったという。同事務所は、現在、同名の配水池はないとしている。

 同課によると、今年2月の「つながり」で北郡山浄水場の廃止を知らせる記事を掲載したところ、同事務所から同浄水場廃止に伴う最新の災害時給水拠点の情報を掲載してほしいとの依頼があった。

 誤りに対し市民からの問い合わせはないという。

筆者情報

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